南海トラフ地震は、日本に住む私たちにとって、極めて現実的な脅威ですよね。
前回の南海トラフ地震は「昭和南海地震」と呼ばれ、1946年12月21日に発生しました。
政府の地震調査委員会によれば、南海トラフ地震が30年以内に発生する確率は70%〜80%にのぼります。
この巨大地震が発生した場合、津波や建物の倒壊などにより甚大な被害が予想されます。
早めの準備が、あなたと愛する家族の安全を守るために重要です。
南海トラフ地震から命を守るために、今すぐ始めるべき『逃げ場』の確保と避難対策について、詳しく解説します。
目次
南海トラフ地震とは?その脅威と被害予測
南海トラフ地震とは、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことで引き起こされる巨大地震です。
この南海トラフは、東海地方から四国にかけての太平洋沖に存在し、過去には100年から150年周期でM8クラスの大地震を引き起こしてきました。
引用 : SAIBOU PARK MAGAZINE
この地震がもたらす被害は甚大です。
例えば津波の発生による沿岸部の浸水、建物の倒壊、火災、液状化現象などが考えられます。
政府の被害想定では最悪の場合、全国で23万人以上の死者が出る可能性があるとされています。
また、津波による被害が広範囲に及ぶため、数百万世帯が避難生活を余儀なくされることも想定されています。
さらに、南海トラフ地震は単一の震源域で発生するのではなく、東海、東南海、南海の3つの震源域が連動して発生する可能性が高いとのこと。
過去の地震では、これらの震源域が連動することで広範囲にわたって被害を拡大させた事例もあります。
これにより、被害は日本全土に及ぶ可能性があり、特に西日本の沿岸部では甚大な被害が予想されています。
南海トラフ地震から身を守る逃げ場
引用 : @mohimohi2020のxより
南海トラフ地震が発生した際、瞬時に適切な逃げ場を見つけることが命を守る鍵となります。
地震が起きたときの状況に応じて、安全な場所を選ぶことが重要です。
室内にいる場合と、外出中の場合とで安全な場所が異なるため、それぞれの状況に応じた対策を理解しておきましょう。
室内での安全な逃げ場
地震発生時、室内にいる場合に安全とされる場所は次の4箇所です。
- 玄関(強固で逃げ道も確保できる)
- トイレ(柱・壁に囲まれて強固)
- ユニットバスのお風呂(メーカーによっては耐震性が高い)
- 柱や壁が多く、窓が少ない場所へ逃げ込んで
室内にいるとき、最も安全とされる場所は玄関やトイレ、ユニットバスです。
これらの場所は柱や壁に囲まれているため、揺れによる倒壊や物の落下から身を守りやすいとされています。
特に玄関は強度が高い上に逃げ道が確保しやすいため、安全性が高い場所とされています。
万が一建物の一部が倒壊した場合でも、玄関近くにいることで迅速に避難することができます。
そして、トイレも安全な避難場所として挙げられます。
トイレは四方を壁に囲まれていて狭い空間であるため、地震による揺れの影響を最小限に抑えることができます。
ただし出入り口が一つしかないため、地震の衝撃でドアが歪むと閉じ込められるリスクがある点には注意が必要です。
またユニットバスもメーカーによっては耐震性が高く、地震時の避難場所として機能しますが、同様に閉じ込められるリスクには注意しましょう。
そして寝てる時の地震が一番怖いです。
寝ている時に必要な事は生きてることが前提で、後は何とかなります。
寝室の準備として枕元に、懐中電灯と笛とスニーカーなど靴の用意が重要です。
当然停電なので懐中電灯が寝ていてもわかるところに置く必要があり、笛は建物倒壊で生き残った場合、自分の居場所を救急隊などに知らせる事が可能になり1番重要です。
引用 : Amazon
夜間も光り、音もよく響くこういう笛がオススメです。
大地震の場合はガラスは全て割れて散乱するので、靴がないと数メートルしか歩く事ができません。
一足、枕元に常備しておくのがいいでしょう。
外出中の安全な逃げ場
外出中に地震が発生した場合、まず上からの落下物に注意することが重要です。
最も安全な逃げ場としては、こちらです。
- 耐震性能の高い新しいRC造のビル
- 公園や広場など倒壊・落下の心配がない場所
耐震性能が確保された新しいRC造(鉄筋コンクリート造)のビルは最新の耐震基準に基づいて建てられており、地震による倒壊や損壊のリスクが低いため、安全に避難できる場所となります。
また、建物が密集していない公園や広場なども、安全な避難場所です。
周囲に高い建物が少ないため、建物の倒壊やガラスの破片、看板などの落下物から身を守ることができます。
ただし、広場でも近くに斜面や崖がある場所は土砂災害のリスクが高いため、避けるべきです。
安全な場所を目指して移動する際は、なるべく広く開けた場所を選び、落下物が多い繁華街や自動販売機、ブロック塀の近くなどは避けましょう。
このように、南海トラフ地震が発生した際には、状況に応じた適切な逃げ場を選ぶことが何よりも重要です。
日頃から自宅や職場、通勤・通学路などで安全な場所を確認し、いざという時に迅速に避難できるよう備えておきましょう。
非常用持ち出し袋を準備する
南海トラフ地震が発生した際には、家屋が倒壊したり、火災が発生したりする恐れがあります。
そのため、非常用持ち出し袋を準備しておくことが不可欠です。
非常用持ち出し袋には、最低でも3日分の飲料水や食料を準備しておきましょう。
それから以下のものを入れておくと安心です。
- 救急用品
- トイレグッズ
- 懐中電灯
- 電池
- 携帯ラジオ
- 現金
- 医薬品を常用している場合は、数日分の薬
- 個人情報を証明する書類のコピー
その他、家族の人数や特別なニーズに応じたアイテム(例えば、幼児用のおむつや粉ミルク、ペット用の食事など)も用意しておくと良いでしょう。
こちらの資料が参考になると思います。
引用 : @stock_navi8のxより
非常用持ち出し袋は玄関や寝室など、すぐに持ち出せる場所に置いておくことが重要です。
こうした準備が、避難時の混乱を避け、迅速な避難を可能にします。
別記事でも防災対策をまとめてますので、こちらの記事も参考になさってください。
南海トラフ地震の避難行動で注意すべきポイント
地震が発生した際の避難行動で最も重要なのは、冷静さを保つことです。
地震の揺れが収まったら、まずは頭上や足元の危険を確認しながら行動しましょう。
特に津波の危険がある地域では、揺れが収まった直後に速やかに高台へ避難することが求められます。
津波は地震発生後すぐに襲ってくる可能性が高いため、早めの避難が命を守るカギとなります。
避難の際には、家族や近隣住民と連絡を取り合い、一緒に行動することで、安全性を高めることができます。
事前に避難場所や避難経路を共有しておくと、災害発生時に迷うことなく行動できます。
また、地震後には余震が続く可能性が高いため、避難中も常に周囲に気を配り、安全な場所を選んで移動しましょう。
日常からできる防災対策の実践
南海トラフ地震への備えは特別な時だけでなく、日常的に意識しておくことが大切です。
南海トラフ地震、必要な備えは 家具固定や備蓄の確認https://t.co/k8jy9osUHM
■家具の転倒防止確認
■備蓄リストと補充
■災害伝言ダイヤル設定#南海トラフ #防災 pic.twitter.com/IIHz5v35aw— 日経ビジュアルデータ (@nikkeivdata) August 9, 2024
備えあれば患いなしということわざがあるように、何事も準備が大切です。
家具の転倒防止には、専用の固定具を使用し、冷蔵庫や本棚などの大きな家具が倒れないようにしましょう。
特に寝室やリビングなど、長時間過ごす場所の安全性を確保することが重要です。
また、ガラス窓には飛散防止フィルムを貼っておくと、地震の際にガラスが割れても飛び散りを防げます。
引用 : 楽天
停電時の対策としては、蓄電池を設置しておくと、非常時にも電気を確保することができます。
ソーラータイプのものもあります。
これでスマホの充電やパソコンが使えたり、避難や情報収集がスムーズに行えます。
電気が止まったら、本当に困りますよね。
そして家族全員で避難経路の確認や、防災訓練を定期的に行うことも大切です。
実際に避難訓練を行うことで、災害発生時に慌てず行動できるようになります。
特に、子どもや高齢者がいる家庭では、スムーズに避難できるよう、何度も練習しておくと良いでしょう。
まとめ
南海トラフ地震の発生が現実味を帯びている今、早急に『逃げ場』を確保するための準備を進めることが求められます。
この記事で紹介した避難対策を実践することで、万が一の際に自分や愛する家族の命を守ることができます。
地震は予測不可能な天災ですが、事前の備え次第で被害を最小限に抑えることが可能なんです。
今日からでも、できることから始めて、南海トラフ地震への備えを万全にしましょう。