新1万円札の肖像に選ばれた渋沢栄一さん、知ってますか?
名前は知っていても、渋沢栄一さんが何をした人なのか説明できない…
なんとなく凄い人っていうのは知ってるけど、いざ聞かれると答えられない…
そんな人のために、渋沢栄一さんがどんな人で何をしてお札に選ばれたのか、子供でもわかるように簡単に紹介したいと思います。
渋沢栄一ってどんな人?
画像引用元 https://www.city.koto.lg.jp/skoto/shibusawa/tsunagari.html
渋沢栄一さんは、1838年10月10日に生まれました。
彼が生まれた頃、日本はちょうど、いろいろなことが大きく変わる時期でした。
たとえば、人々の考え方や働き方、国の政治など、すべてが変わろうとしていたんです。
それが、渋沢栄一さんが生まれた時代です。
渋沢栄一さんは、学校に行くことができなかったんです。
だから、苦労して働いていました。
でも渋沢栄一さんは、学校にいけないからといって勉強することを諦めず、自分で本を読んでたくさんの知識を身につけたんですよ。
そして、苦労を乗り越えて、銀行や会社を起こし、日本の経済を支える重要な人物になったのです。
渋沢栄一さんは、自分が成功するために努力して、多くの人々に影響を与えた偉大な人物の一人なんですよ。
渋沢栄一は何をした人?
明治時代(1868年から1912年まで)に、日本の経済を支えて成長させたのが、渋沢栄一さんです。
明治時代は、日本がとても大きく変わる時期でした。
渋沢栄一さんは、日本のお金や産業の発展にたくさん貢献した人なんですよ。
最初は政府のお役人だったんですけど、後に民間企業を作って、たくさんのお金を生み出し、日本の発展に役立ちました。
渋沢栄一さんがしたことの一例として、新しいお金の単位『円・銭・厘』を作りました。
現代で表すと、1円=100銭、1銭=10厘になります。
小数点以下の
- 2桁目が銭
- 3桁目が厘
他にも銀行を作るためのルールを決めたり、後に世界文化遺産として登録される『富岡製糸場』など、有名な工場を作る計画をたくさん考えたりしました。
政府だけではなく、民間企業の力も必要だと考えた渋沢栄一さんは、官僚をやめて実業家になったんです。
実業家になった渋沢栄一さんは、たくさんのビジネスをします。
たくさんの会社を作ったり、運営したり、実際に渋沢栄一さんが関わった会社の数は500以上だと言われているんですよ。
実業家となって渋沢栄一さんが最初にやったのは、銀行の開業。
日本で最初の銀行となる『第一国立銀行』を作りました。
この銀行がなければ今の『みずほ銀行』はできなかったということ。
それから産業が発展するためには、いろいろなアイデアや情報を共有することが大切なんですよね。
そのためには、新聞や書籍を印刷することが必要だったので、渋沢栄一さんは『抄紙会社』という会社を作ったんです。
この会社は、現在とっても大きな『王子ホールディングス』という会社になっています。
聞いたことないですか?
それから工場で出来上がった商品を運ぶためには、海を使って大きな荷物を運んだり、トラックや電車などを使って物を運んだりしなくてはならないんですよね。
だから渋沢栄一さんは、海運や陸運を発展させることを考えたのです。
渋沢栄一さんのおかげで商品が必要な場所に届くようになり、私たちの生活が豊かになりました。
後に『日本郵船』や『JR東日本』という大きな会社になりました。
この名前は聞いたことあると思います。
他にも車で荷物を運んでいる時に、事故が起こって車が壊れてしまったら、その人は車の修理代を払わなければならないですよね。
でも、保険というものがあれば、事故が起こったときに保険会社がお金を出してくれるので、自分で修理代を払わなくても済みます。
そこで、渋沢栄一さんが運搬車の事故を保険で解決できるようにする会社を作ったんです。
その会社は『東京海上保険会社』という名前で今は、『東京海上日動火災保険』という名前に変わっています。
このように、渋沢栄一さんは困っている人を助け、どのビジネスでも成功するためにコツコツと努力し、目標を達成していったんですよ。
500以上の会社を作るって、本当にすごいですよね…
渋沢栄一さんのおかげで、日本はとても発展し豊かになりました。
もし渋沢栄一さんがいなかったら、他の国々と比べて日本の経済成長は遅れていたかもしれません。
渋沢栄一がお札になった理由
画像引用元 https://www.yomiuri.co.jp/column/japanesehistory/20210222-OYT8T50026/
財務省が明治(1868年)以降の人物から選んで、決めています。
財務省っていうのは、お金に関することを決めたり、管理したりする大切な場所なんだよ。
その、財務省が人物を選ぶ理由としてこの3つを基準にしています。
- お金に偽物が混ざらないように、細かいところまで正確な写真や絵画を手に入れることができる人物であること
- 紙幣に使われる人の顔はとても大切な人だから、品格のある人を選ぶこと
- 日本人の多くがその人を知っていて、すごいことをたくさんしている人を選ぶこと
そして今回、渋沢栄一さんは「新たな産業の育成に尽力し、新元号のもとでの新しい紙幣にふさわしい人物」として選出されたんですよ。
渋沢栄一さんは日本で初めての1万円札に描かれた聖徳太子、そして現在まで40年以上にわたり1万円札の肖像を務めた福沢諭吉に続く3人目になります。