兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる数々の騒動。
そのひとつに兵庫県が進めている
『播磨臨海地域道路』
という一大プロジェクトがあります。
予算5,900億円。
30年かけて行うインフラ事業。
しかし、その裏では様々な利権が蠢いており、「斎藤知事がルート変更したことで、多くの既得権益者から恨みを買った」という噂が広がっています。
ただ、よくよく調べてみると
播磨臨海道路のルート変更は斎藤知事ではない
というのは本当のようでした。
ネットではよく
- 「斎藤知事が1兆円かかる工事を6000億まで引き下げた」
- 「だから、斎藤知事は恨みを買った」
という話を見かけます。
たしかにこの『播磨臨海地域道路』のインフラ整備、色んな利権の噂があるんですね。
だけど、斎藤知事がルート変更に関わってないのであれば、
「じゃあ、斎藤知事はなんで恨まれてるの?」
「なんか深い闇があるんじゃないの?」
ってなるじゃないですか。
ということでこの話、記事の中盤から“大どんでん返し”があるので、ぜひ読んでみてくださいね。
目次
播磨臨海地域道路って何ぞや?
「兵庫県の播磨臨海地域道路の建設、なんか変じゃない」
そんな声が少しずつネットで広がってきています。
この道路は、神戸から西側へ全長50キロくらいの高速道路。
主な目的は、
- 渋滞をなくすため
- 災害時のルート確保のため
- 経済活性化のため
といったところ。
阪神淡路大震災を経験している神戸のインフラ整備とあって、聞こえはまっとうですし、県民のために思える大型プロジェクトです。
引用元:毎日新聞
実際、播磨臨海部は製造業の拠点でもあるので、渋滞をなくすことで恩恵はあると思います。
しかし今、そのウラで――
「利権を貪るため事業じゃないの?」
なんて話も出ています。
兵庫県、ドンマイ。
たとえば、こんなウワサ。
- ルート発表の前に、土地を買い集めてた人がいた。
- いつも同じ建設会社が仕事を取っている。
- 斎藤知事が“予算カット”したら、急にバッシングが始まった。
公共事業のそのウラで、一部の人だけがトクをする仕組みではないかと疑われてるんですね。
兵庫県がきちんと民意を尊重し、内輪もめしてなければ、誰がどう関わってても問題ないと気にしないと思うんですが。
斎藤知事の辞職⇒再選をめぐる一連の騒動を考えると、兵庫県のやることなすこと疑惑の目を向けられるのも致し方ないでしょう。
播磨臨海道路に囁かれる利権の噂
前のパートでは、播磨臨海道路という巨大プロジェクトに利権の噂があることについて触れました。
では実際、どう“利権”が動いたとされているのか――
そのカギが道路の「ルート」にあります。
この播磨臨海道路、はじめは
- 「山を通すか?」
- 「海沿いにするか?」
など4つほど候補があったそうです。
その中から、2020年に「住宅地寄りのルート」が選ばれ、2022年にはその詳細が固められました。
ちなみに、斎藤知事が兵庫県知事に就任したのは2021年8月。
なので、途中からこのプロジェクトに参加した形になります。
よくネットで見かける「斎藤知事が1兆円⇒6000億円に減らした」という噂ですが、就任前から5,900億円と予算が決まっていたとのこと。
ただ、就任後の斎藤知事が、1兆円規模の工事を6000億円に抑えているという意味合いで噂が広がっているのかもしれません。
となると、
「斎藤知事がこの道路のルート変更したから、兵庫の税金で利権を貪る連中から全力で嫌われえている」
みたいな話はちょっと違うのかも。
「じゃあ、播磨臨海道路はシロ」
ってなるかというと、なりません。
さて、ここから『この話がどう利権につながるのか』についてわかりやすく解説していきましょう。
利権の噂①:土地のインサイダー転売
結論から言いましょう。
まずは「土地のインサイダー転売」です。
要は、立ち退きビジネスってことですね。
事前に情報を回してもらって土地を事前購入し、大儲けを画策する。
そんな悪いことを考える人がいるとかいないとか。
あなたは「インサイダー取引」という言葉を聞いたことはありませんか?
インサイダー取引とは、企業の内部者(役員、社員など)や関係者が、一般には公開されていない重要な情報を使って株式などの取引を行い、利益を得たり損失を避けたりする行為で『犯罪』です。
たとえば、播磨臨海道路の建設が発表される前に、関係者が外に内部情報を漏らして土地を購入したとしたら…?
その人は大儲けできる。
というのが、ここで噂されている利権です。
いやいやいやいや。
さすがにそれはないでしょ!
そう思った人は、よくこの記事を読んでて素晴らしいです。
その証拠に、播磨臨海道路は「住宅地寄りのルート」が選ばれてますから。
つまり、その建設予定の場所にはすでに土地所有をしている人がいるし、すでにそこに住んでる人もたくさんいるってわけ。
そもそも土地を買えない。
買ったとしても利ざやは少ない。
それに、計画は2020年に決まったんだから、斎藤知事も関係ない。
だから、この説は立証できず。
ちゃんちゃん。
……ほんとに?
ほんとにほんと?
本当に?
ということで、この噂を深堀っていきましょう。
まず播磨臨海道路の「住宅地寄りのルート」が決まった2020年、斎藤知事はこのプロジェクトに関わっていませんでした(翌2021年8月に就任)。
で、その詳細が固められたのが2年後の2022年。
その時には
- 5,900億円の予算
- 道路のルート
が決まっていたわけです。
そこだけみると、
「そんな立ち退きビジネスなんて不可能だろ」
って思っちゃうもの。
ですが。
そもそも、播磨臨海道路の構想が始まったのは1999年。
今から25年前のことです。
そして、2015年にこのインフラの国会議員連盟設立。
ちなみに、ここで参加している国会議員もゼネコンとの癒着が噂されてます。
まぁ、実に20年越しのプロジェクトだったのです。
元々、播磨臨海道路には
- 内陸部
- 沿岸部
- 山間部
など4つのルート案がありました。
この中で、土地購入できる可能性があるのは山間部のルートだけです。
沿岸部や内陸部は、すでに土地所有者がいるので買えません。
でも、兵庫県の山なら…?
いけそうです(゚A゚;)ゴクリ
実際、20年の構想段階で内部情報が漏れてた可能性は否定できないので、このような立ち退きビジネスの画策があったのではないかと噂されてるわけですね。
ただ、決まったのは「住宅地寄りのルート」。
もし“土地転売ヤー”と呼ばれる人たちが、播磨臨海道路のルートが山の中と読んで、その土地をコッソリ買い集めていたとしたら、とんだ『期待外れ』ですよね。
「ルートが通れば土地の価値は爆上がり!儲かるぞ~」
と、先行投資してたわけですから。
山間部ルートはボツにされて、買い集めた土地の価値は“ただの山”に逆戻り。
だから「そんなわけない」って話。
「播磨臨海道路は、そこまでブラックな話じゃないんですよ」
というロジックが立つわけです。
利権の噂②:ドル箱の山間部ルート
そしてもうひとつ知っておきたいのが
山間部ルートは利権のドル箱
だということです。
どういうことか?
まず、山を切り開いて通すルートのほうが、工事の規模は大きくなりお金がたくさん動きます。
その規模は数兆円規模で、山間部ルートだと7兆円の税金がかかるという試算もあるくらいです。
そう、もしその山間部ルートが通っていたら――
彼らにとっては“ドル箱”になりますよね。
ただ、それは『住宅地寄りのルート』決定によって白紙になっています。
予算も『5,900億円』。
この2つは斎藤知事が就任する前に決まっていたことです。
なのでこちらも「何の問題もない」と言われています。
- 土地のインサイダー転売
- 地元議員とゼネコンの癒着
こういう噂がありつつも、播磨臨海道路の利権があまり注目されないのはこのような理由があるからなのです。
MBSの道路建設反対を『裏読み』すると…
「笑顔で手を差し伸べ、裏で金を数える」
つまり、良い人であっても悪い人であっても、表面的には良い人に見えるもの。
悪い人間は、さらに悪い人間同士で手を組み、企てます。
そして、多くの人が迷い、騙されてしまうのです。
さて、次に気になるのは――
そんな播磨臨海道路を誰がどう伝えているのか?
ってところですよね。
ここで注目したいのが、
関西のテレビ局・MBS(毎日放送)です。
2024年の秋ごろから、MBSは播磨臨海道路に対する“反対の声”を大きく取り上げるようになりました。
ちょうど斎藤知事が辞任する前、パワハラ問題が世間を騒がしていた頃です。
まるで「高砂市は全員反対してます!」みたいな雰囲気で、MBSは連日報道していたんですね。
引用元:MBS
しかし、これ。
建設予定地に住む人たち、全員が全員反対しているわけではないのです。
実際に取材を受けた方からの情報です!
『賛成意見』は完全カットされ、反対派の意見ばかりを拾い、まるで町中が反対してるかの様な放送
引用:X
もちろん、立ち退き料として大金が入ってくるという背景もあるのでしょうが、MBSが報道している内容とは事実が異なっています。
高速道路建設の立ち退きでは、土地や建物、移転費用などが補償されます。
公示地価や再建築費用を基に算定され、都市部なら数千万円、地方でも数百万円が目安。
営業補償や仮住まい費用もカバーされるので、損失補償が原則で、しっかりお金が入る仕組みです。
よほどその場所に愛着がある人は別ですが、立ち退きは金銭的に大きなチャンスでもあるわけです。
それが「住民が一丸となって反対している」と。
ちょっと偏向報道のにおいがしませんか?
もしそうだとすると…
おやおや。
なんだか急に、話がきな臭くなってきます。
というのも背景として、MBSは率先して『斎藤知事のパワハラ疑惑』を報じてきました。
つまり、このタイミングで、兵庫県の一大プロジェクトである『播磨臨海道路の反対運動』を報じることで、斎藤知事の評判を一気に落とそうとしていたという見方ができるわけです。
MBSの報道では
- 「兵庫県は税金のムダづかい!」
- 「斎藤知事は住民の声を無視してる!」
といった論調が続きました。
実際、そのような報道をしたことで、斎藤知事への風当たりは強くなっていったのです。
「知事の再選などあり得ないだろう」
そんな空気も流れていました。
でも、結果は――
111万票 vs 97万票で斎藤知事が再選。
その時のMBSはお通夜状態だったそうです。
さて、話を戻しましょう。
ここからが重要なポイントです。
というのも、MBSががんばって報じている高砂市の播磨臨海道路の反対運動に関しては、利権を貪る既得権益者にとって2つの目的が考えられるからです。
それが
- 斎藤知事の失職
- 山間部ルートの復活
というもの。
ひとつずつ解説していきましょう。
反対運動の狙い①:斎藤知事の失職
まずひとつめ。
それが、斎藤知事の失職です。
わかりやすく言うと『住民の反対を無視して強引なインフラ工事を進めている斎藤知事の評価を下げ、兵庫県県政から追い出す』という目的ですね。
すでにお伝えした通り、播磨臨海道路のプロジェクトは斎藤知事が兵庫県知事に就任する前から決まっていたこと。
しかし、陣頭指揮を取っているのは現職である斎藤知事。
むしろ斎藤知事は、このプロジェクトの予算が膨らまないように抑えている側なんですが、にもかかわらず「知事はこんな強引な道路建設を行っている!」と報道しているわけです。
建設反対の声ばかりを取り上げ
「この知事は住民の反対意見を無視してる!」
そう悪い印象を与えて斎藤知事の評価を下げるということをやっているのです。
そして、その先で『知事失職』を目論んでいた。
そのための偏向報道だったわけです。
反対運動の狙い②:山間部ルートの復活
そしてもうひとつ。
それが、山間部ルートの復活。
わかりやすく言うと、高砂市の反対の声をうまく利用し『住宅地寄りのルートを山間部ルートに変更する道ができる』という目的です。
ただ、MBSもバカではありません。
ちゃんと反論として「私たちは環境保全についても考えている」という切り札も隠し持っているんですね。
つまり、悪いことをしていないという大義名分、ですね。
「環境破壊(森林伐採、土砂災害リスク)があるから我々はこの道路建設事業に反対してるんだ」と、こうくるわけです。
ただ、「もうそれやめませんか?」って話で。
実際、このような地球を守りましょうみたいな大義名分で、これまで多くの善良な人たちが騙されてきてるんです。
だって、そんな抽象的なスローガンを掲げたところで、20年かけて進めている一大インフラ事業が中止になるわけない。
そんなの、悪い奴らはちゃんと計算してやってる。
20年前から構想し、実行に移してきたこの一大プロジェクトがポシャることは、日本中から超絶バッシングされて大炎上でもしない限り、ありえないのです。
そんなことをちゃんと計算したうえで、住民の反対活動をうまく利用し、譲歩するという形で最終的に山間部ルートというドル箱事業へと持っていく。
そうすると、自然と予算の見直しになりますからね。
5,900億円の予算が、斎藤知事を下ろしたうえで数兆円予算の山間部ルートへと変えられるってわけ。
奴らの“目論見はこう”です。
STEP.1
高砂市の反対運動やパワハラ問題を報道し続けることで、斎藤知事の地位を落とし、兵庫県政から追い出す。
STEP.2
改めて播磨臨海道路のプロジェクトの見直すという形で、反対運動を理由に「住宅地寄りのルート」から「山間部ルート」へ変更する。
STEP.3
インサイダーで土地を買っていた人間は転売でボロ儲け。
STEP.4
この先、延々と続く山間部の道路事業で建設業者とズブズブの関係を続け、利権まみれの組織基盤を固めながら兵庫県民の税金を吸い取り続ける。
といっても、これは私の個人的な“裏読み”です。
しかし、可能性としては全然考えられる話ではないでしょうか。
実際、斎藤知事が兵庫県民からの民意を得たことで、彼らの目論見はSTEP1で止まっている状況です。
だからこそ、連日マスメディアからの『斎藤バッシング』が起きているのです。
なんせ、山間部ルートは数兆円規模。
利権として『お宝案件』であることは間違いありません。
しかも、土地転売には暴◯団が絡んでるという噂もありますし、そうだとしたらインサイダーに関わってる議員が必死になるのもわからんでもないですね。
ざっくりまとめると
- インサイダーによる土地転売
- 利権まみれの公金チューチュー
- 公平性を書いたマスメディア
- 既得権益者による知事下ろし
こんな感じになります。
実際のところ、播磨臨海道路のルート変更は織り込み済みの話だったというのが私の仮説です。
なので、その後に誰が知事に就任しようと「それはなんとかなる」と考えていたのでしょう。
要は、マスメディアと結託して『住宅寄りのルートで反対運動を起こす⇒山間部ルートに変える』ってやりたかったのでしょう。
もちろん、約1000億の新庁舎も天下りも従来のように思い通りにしていきたい。
それは、斎藤知事への執拗なバッシングをみればお察しです。
しかし、斎藤知事が予想以上に県民ファーストだったため、利権にまみれた連中の企みが頓挫してしまい、その結果として斎藤知事をなんとか排除しなければならなくなった。
それが一連の斎藤知事問題の本当のところなのではないでしょうか?
播磨臨海地域道路のプロジェクトの裏には、兵庫県民の知らない「闇」が広がっているのですが、それを食い止めてくれているのが斎藤知事だと思っています。
世の中には、税金どう自分たちの利益につなげるかを考えている政治家が大勢いるのは間違いありません。
ぜひ、この「兵庫の闇」に目を向けてみてください。