シンナー不足で外壁塗装が値上げ…工事費高騰で思わぬ追加料金も
「そろそろ外壁を塗り替えようかな」と思っていた矢先に、まさかの事態が起きていることをご存じでしょうか。
2026年3月、中東情勢の緊迫化――ホルムズ海峡の事実上の封鎖――によって、塗料の希釈に欠かせない「シンナー」の原料・ナフサの輸入が急激に滞り始めました。
ナフサというのは、ざっくり言えば「石油からできる化学品の素(もと)」のようなもので、シンナーだけでなくプラスチック製品の原料にもなる、日本経済の”血液”とも呼べる存在。
そのナフサの国内在庫がわずか20日分程度しかなく、しかも国家備蓄の対象からは1993年に外されているという事実には、正直驚かされました。
影響はすでに現場を直撃しており、日本ペイントは3月25日に発表、3月19日発注分から建築用シンナー製品を一律75%値上げすると正式に通達。
エスケー化研など他メーカーも同様の値上げや出荷調整に動いており、塗装業界全体が「材料がない」という異常事態に陥っています。
政府は3月26日から原油備蓄の放出を開始しましたが、ナフサ自体は備蓄対象外のため即効性は限定的というのが現実。
ガソリンが高くなったニュースは耳にしていても、まさか自宅の外壁塗装にまで波及するとは――多くの方にとって想定外の展開ではないでしょうか。
ちなみに、外壁塗装だけでなく、プラモデルやホビー用のラッカー薄め液も品薄になっており、「今作ってるキットが完成しない…」という声もSNSで広がっている状況。
この記事では、シンナー不足が外壁塗装の現場にどんな混乱をもたらしているのか、そして施主として今何をすべきなのかを、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
有機溶剤(シンナー)が不足すると、影響は想像以上に広い。
・塗装や洗浄が止まり製造ライン停止
・半導体の精密工程に影響 → IT・自動車に波及
・建設の品質低下(防水・防錆)
・医療・研究の精度やスピード低下
・日用品や印刷の供給遅延…— 高林 喜也 AI/ナレッジマネジメント/プロジェクト/製造・プロセス改善による業務最適化支援 (@takabayashiy) March 26, 2026
シンナー不足で外壁塗装の工期遅延や追加料金が発生?
まず押さえておきたいのが、今回の値上げは「ちょっと材料費が上がった」というレベルの話ではないということ。
シンナーという一つの資材が足りなくなっただけで、塗装工事の現場全体がドミノ倒しのように崩れ始めているのが今の現実。
日本はナフサ原料の大部分を中東からの輸入に頼っており、ホルムズ海峡が事実上使えなくなったことで、この脆弱さが一気に表面化してしまったわけです。
現場で起きている「シンナー1缶制限」の衝撃
塗装店やホームセンターでは、すでに「お一人様1缶まで」「入荷時期未定」といった貼り紙が当たり前になりつつあります。
すでに棚が空になってるところも。
田舎でこれ始まってます
都会は全滅かと pic.twitter.com/XFlgL0oQRL
— ♯エンタ# (@norimenman) March 25, 2026
Instagramや業界ブログでは、「抱き合わせ販売でしか買えない」「そもそも棚に商品がない」という報告が日に日に増えている状況。
溶剤系塗料というのは、塗る前の希釈にも、塗った後の道具洗浄にもシンナーが必須なので、これがなければ文字通り「仕事にならない」わけです。
たとえるなら、ラーメン屋から麺が消えたようなもの。
スープもチャーシューもあるけど、肝心の麺がないから一杯も出せない――塗装現場では今、まさにそれと同じことが起きています。
作業の根幹を支える素材が手に入らないのですから、現場が混乱するのは無理もありません。
工期遅延が「天候」ではなく「資材不足」で起きる異常
外壁塗装の工期が遅れる理由といえば、これまでは「雨が続いたから」がお決まりでした。
ところが今回は事情がまるで違います。
材料の納期が1〜3ヶ月以上遅れるケースが頻発しており、契約済みの工事でも「材料が入らないので中断させてください」と業者から一方的に申し出られる施主が急増しているのです。
天候による遅延なら「まあ仕方ないか」と受け入れられるものの、「資材不足」による中断はいつ終わるのかまったく読めません。
いつ再開できるのか、その間の足場はどうなるのか、追加料金は発生するのか――こうした不安が、いま多くの施主にのしかかっています。
すでに業者からは「1社1缶制限」や「入荷未定」の声が相次いでおり、プラスチック原料など他分野への二次影響も懸念され始めている段階。
見積もり額はどれくらい上がるのか
では、具体的にどのくらいの金額が上がるのか。
30坪前後の一般的な戸建ての場合、シンナーの75%値上げだけで塗料・副資材全体が10〜20%押し上げられると試算されています。
工事総額に換算すると5〜15万円、場合によっては20万円を超える上乗せになる見込み。
さらに厄介なのが、見積もりの有効期限が極端に短くなっていること。
従来は1〜2ヶ月だった有効期限が、今は「数週間以内」に縮められるケースが増えています。
値上げ前に契約できなければ、足場の延長代、職人の待機費、代替材料への切り替え費用など、「見積もりになかった追加料金」が次々と発生するリスクが高まっているのです。
過去の原油高騰時(シンナーが10〜25%値上げされた時期)でさえ、全体工事費が20〜50%上昇したケースがありました。
今回はそれを大きく上回る75%という値上げ幅ですから、影響が過去のどの時期よりも急激であることは間違いないでしょう。
とうとう来た‼️
「中東情勢に伴う出荷規制並びに価格改定のお願い」
高いのは仕方ないけど、入らないってのがヤバいなっ…😅
うちレベルじゃたかが知れてるけど、専門の塗装業者さんは大変😂 pic.twitter.com/Hh9R1ekR67— 株式会社 須山鉄工 (@yo_setuman) March 26, 2026
契約中の方は「工事を中断されたらどうしよう」「キャンセル料はかかるの?」という不安。
検討中の方は「今見積もりを取っても、すぐ金額が変わるのでは?」という疑心暗鬼。
こうした声がSNSや業界掲示板にあふれている現状を見ると、単なる「材料費アップ」では片づけられない深刻さが伝わってきます。
初心者必見!塗装工事費の上昇を抑える対策
ここまで読むと「もう手の打ちようがないのか」と暗い気持ちになるかもしれません。
でも実は、この「溶剤危機」を逆手に取った賢い対処法がいくつか存在するんです。
ポイントは、業者の言いなりにならず、自分自身で知識を持って判断すること。
以下の5つの対策を、ひとつずつ見ていきましょう。
水性塗料プランへの変更検討
最も効果的な対策のひとつが、溶剤系塗料から「水性塗料」への切り替えを検討すること。
水性塗料はその名の通り水で薄めて使うため、シンナーがそもそも不要。
つまり、今回の75%値上げの影響をほぼ受けないという、大きなアドバンテージがあります。
「水性って耐久性が低いんじゃないの?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、ここは昔のイメージとだいぶ変わってきているところ。
最近の水性塗料は、ひと昔前とは別物といっていいほど進化しています。
シリコン系やラジカル制御形と呼ばれる高機能タイプは、紫外線や雨風への耐性が高く、耐用年数10〜15年(一部は15〜20年)を実現。
低汚染性(雨で汚れを流してくれる機能)や防藻・防カビ機能も標準装備されており、溶剤系と遜色ない性能を持つ製品がどんどん増えているのが現状です。
加えて、VOC(揮発性有機化合物=あのツンとくる臭いの原因)が極めて少ないため、施工中の臭いがほとんどなく、妊娠中の方や小さなお子さんがいるご家庭にも優しい。
業者への見積もり依頼時に、最初から「水性プランで」と伝えるだけで、材料費を5〜15%程度抑えられる可能性があるのは、この状況下では見逃せないメリットではないでしょうか。
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値上げ前の在庫確保業者の選定
業者選びの基準も、今までとは少し変わってきています。
信頼できる業者を見極めるためにチェックしたいのは、まず水性塗料を標準で採用しているかどうか。
溶剤系をメインに据えている業者ほど、今回のシンナー不足の打撃を大きく受けている傾向があるからです。
見積もりの有効期限が長めに設定されているか、あるいは「材料費が変動しても契約時の価格を適用する」と明記してくれるかどうかも、重要な判断材料になります。
過去の水性塗料施工実績が豊富で、レビューでも評判の良い業者を3社以上ピックアップして相見積もりを取るのが鉄則。
「今契約すれば現行価格で施工できますよ」なんて口約束だけで済ませず、必ず契約書に明記してもらうことが、後々のトラブルを防ぐ最大の防御策になります。
ちなみに、楽天市場やホームセンターの通販サイトで水性塗料の在庫状況を自分で確認しておくと、業者との交渉で「この塗料なら在庫がありそうですけど」と具体的な話ができます。
相手の対応の本気度を測る”リトマス紙”にもなるので、事前のリサーチは侮れません。
工期をずらすことによる割引交渉
次に有効なのが、材料不足で即時施工が難しい状況を、逆に交渉材料として使うという手。
4〜5月の繁忙期を避けて6月以降に工期をずらせば、その頃にはシンナーの在庫が多少回復している可能性があります。
業者側も「閑散期に仕事を確保したい」という心理が働くため、「早期契約で5〜10%割引」を引き出せた事例が増えてきているのだとか。
ここで大切なのは、契約書に「材料不足による工期延長が発生してもペナルティなし」「代替として水性プランに切り替えた場合の価格固定」といった条件をしっかり盛り込んでおくこと。
待機期間中の足場代など追加費用を最小限にするために、部分的な仮囲いや養生の工夫も事前に業者と詰めておくと安心感がまるで違ってきます。
補助金・助成金の活用確認
「少しでも負担を減らしたい」と思ったら、自治体の補助金・助成金もぜひチェックしてみてほしいところ。
2026年度の国の補助金は、外壁塗装単体では対象外になるケースが多い(みらいエコ住宅事業など省エネ改修とのセットが条件)のが実情ですが、自治体独自の助成制度は依然として活用できるものがあります。
たとえば所沢市では遮熱塗装などの条件付きで一律3万円の助成、狭山市では住宅改修工事の5%(上限10万円)が支給されるといった制度が動いています。
もちろん自治体により内容は異なるので、お住まいの市区町村役場に「外壁塗装に関連する助成金はありますか?」と直接聞いてみるのが確実でしょう。
断熱改修と組み合わせれば国の補助金を活用できる道もあるので、問い合わせてみる価値は十分にあるはず。
ちなみに、水性塗料は省エネ・環境配慮の観点から補助金審査で有利に働く傾向があるとも言われています。
年度末に申請期限を迎える制度も多いので、動くなら早いに越したことはありません。
部分塗装による優先順位付け
「全面塗装はさすがに今の時期キツいな…」という方には、劣化の激しい箇所だけを優先的に施工する「部分塗装」という選択肢も検討に値します。
南面(日当たりが強く紫外線ダメージが大きい箇所)、雨樋の周辺、ひび割れが出ている部分など、放っておくと被害が拡大する箇所を先に手当てするだけでも、コストを30〜50%カットできる場合があります。
水性塗料を使ってDIYで補修すれば、さらに費用は抑えられるでしょう。
将来的に全面塗装へ移行する「段階的メンテナンス」として考えれば、かなり合理的なアプローチとも言えます。
業者に「劣化診断書」を出してもらい、どこから手をつけるべきかを可視化してもらうと、無駄な出費を避けながら家を守る道筋が見えてくるはず。
この危機を、全面施工の必要性を見直すきっかけにしてしまうのも、ひとつの賢い判断かもしれません。
外壁塗装で使える水性塗料5選
シンナー不足が深刻化している今、水性塗料が「代替品」ではなく「賢い本命」として注目を集めています。
水で希釈・洗浄ができるためシンナーとは無縁で、楽天市場をはじめとするネット通販でも在庫が比較的安定。
DIYでも扱いやすい高機能タイプが続々と登場しており、プロの現場でも「環境配慮型」として主流になりつつあるのが2026年のトレンド。
ここでは、外壁塗装に使える水性塗料の選び方や必要な道具を5つのカテゴリに分けてご紹介していきます。
①水性シリコン系塗料の特徴とメリット
外壁塗装の定番中の定番とも言えるのが、水性シリコン系塗料。
シリコン樹脂をベースにしているため、耐候性・耐水性・透湿性のバランスが非常に良く、「迷ったらまずこれ」と言われるほど守備範囲の広いカテゴリです。
耐用年数は一般的に10〜15年、高機能タイプなら13〜16年ほどが目安(もちろん立地や施工条件によって変わるので、あくまで参考値として考えてください)。
塗膜が硬く、紫外線による劣化――いわゆるチョーキング現象(外壁を触ると白い粉がつく、あの状態)――が起きにくいのが特徴。
表面の親水性によって雨水が汚れを洗い流してくれる「セルフクリーニング」効果も期待できるので、メンテナンスの手間がだいぶ楽になります。
1液型(缶を開けてそのまま使えるタイプ)が主流なので、2液型のように硬化剤を混ぜる手間がなく、DIYでも失敗しにくい点が魅力。
ローラーでの伸びが良いため塗りムラも出にくく、臭いも少ないので近隣への気遣いも最小限で済みます。
楽天市場では容量違いや艶の種類(艶あり・3分艶・艶消しなど)が豊富に揃っており、在庫が比較的安定しているのも心強いところ。
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②水性ラジカル制御形塗料の魅力
もう一段上の耐久性を求めるなら、水性ラジカル制御形塗料に注目してみてください。
「ラジカル」というのは紫外線によって発生する活性酸素のことで、これが塗膜を劣化させる”主犯”。
ラジカル制御形は、この劣化因子を根本的に抑え込む技術を採用しており、シリコン系に近い価格帯ながらワンランク上の耐候性を実現しています。
耐用年数は12〜16年程度で、一部では15〜20年超との予測もあり、シリコン系より3年ほど長持ちするケースが多いのだとか。
㎡単価は2,200〜4,000円程度が目安で、メンテナンス回数が減る分だけトータルコストでは有利になる計算。
光沢保持率が高く、「塗りたての艶が長く続く」という点でも満足度の高い塗料です。
シンナー不要の水性ベースなので、今回の供給危機の影響を受けにくいうえに、長期的に見ればメンテナンス費用も抑えられる。
「溶剤系の値上げを待つくらいなら、水性ラジカル制御形で早めに塗ってしまったほうが賢い」という判断は、十分に理にかなっているのではないでしょうか。
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③水性シリコン系外壁塗料の選び方
いざ水性シリコン系塗料を選ぼうとすると、種類が多くて迷うもの。
ここでは失敗しないためのチェックポイントを整理しておきます。
まずは耐候性と耐用年数。
10〜15年以上を目安に、外壁の現在の劣化状況に合わせて選ぶのが基本です。
次に、低汚染性・親水性があるかどうか。
雨で汚れを落としてくれる機能がついていると、塗った後のメンテナンスがぐっと楽になります。
防藻・防カビ機能付きなら、日陰になりやすい北面でも安心でしょう。
艶の種類は好みと外壁デザインに合わせて選べばよいのですが、艶ありのほうが汚れに強い傾向があることは知っておいて損はありません。
容量は15kg缶が中心で、外壁面積×0.1〜0.15kg/㎡を目安に必要量を計算してみてください。
楽天市場ではまとめ買い割引や送料無料のショップも多いので、在庫をリアルタイムで確認しながら比較検討するのがおすすめです。
選び方のコツとして、レビューで「DIYで使った」「臭いが少なかった」「数年経っても持っている」といった実際のユーザーの声が多い商品を優先すると、ハズレを引く確率はかなり下がります。
④外壁塗装に必要なスターターセット
水性塗料でDIYや部分メンテナンスに挑戦するなら、塗料本体以外にも揃えておきたい道具があります。
楽天市場で「外壁塗装 道具セット」「水性塗料 ローラー」と検索すると、初心者向けのまとめ売りが見つかるので活用してみてください。
基本的に必要なのは、以下のようなアイテム。
- ローラー(中毛〜長毛タイプ、6インチ前後):広い面を効率よく塗るための必需品
- 刷毛(ナイロン製推奨):細部や端部の仕上げ用。水性塗料との相性が良い
- マスキングテープ&養生シート:窓・ドア・地面を汚さないための必須アイテム
- 塗装トレイまたはバケット:塗料を入れてローラーを均一に染み込ませる
- 高圧洗浄機(またはブラシ+バケツ):下地清掃用
- 安全装備:脚立、保護メガネ、手袋、マスク
こうした道具を最初から一式揃えてしまったほうが、個別に買い足すより結果的にコスパが良く、作業中に「あれがない!」と中断するストレスもなくなります。
総額で1〜3万円程度が相場で、水性塗料なら道具の洗浄も水だけで済むため管理も非常に楽。
シンナーのように引火リスクを気にする必要がないのも、DIY初心者にはありがたいポイントでしょう。
⑤初心者も失敗しない水性下塗り材
意外と見落とされがちなんですが、上塗り塗料の持ちを大きく左右するのが「下塗り」の工程。
プライマー、シーラー、サーフェーサーといった下塗り材は、外壁と上塗り塗料の接着を強化し、吸い込みムラを防ぐ縁の下の力持ち的な存在です。
水性の下塗り材は臭いが少なく、水性の上塗り塗料と組み合わせることで相性トラブルが起きにくいのが利点。
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種類としては大きく3つに分かれます。
- シーラータイプ:浸透性が高く下地の吸い込みを抑える。比較的劣化の軽い外壁やサイディング向け
- プライマータイプ:密着性を高める接着剤役。金属や滑らかな下地に有効
- サーフェーサータイプ:微細なひび割れを埋めて平滑な下地を作る。厚塗り可能で耐久性向上に貢献
初心者が失敗しないコツは、水を外壁に垂らしてみて、すぐに染み込むようならシーラーを重視すること。
塗布量を守って十分に乾燥させる(通常1〜2回塗り)だけで、上塗りの仕上がりと耐久性が驚くほど変わってきます。
楽天市場では上塗り塗料とのセット検索がしやすく、レビューで「密着が良い」「初心者でもきれいに塗れた」と評価されているものを選べば、まず大きな失敗はないはず。
下塗りを丁寧にやるかどうかで、3年後・5年後の外壁の状態がまるで違ってくるので、ここだけは手を抜かないのが正解です。
外壁塗装の未来と今できる備え
ここまで読んでくださった方の中には、「結局、この騒ぎはいつ落ち着くの?」という疑問が残っているかもしれません。
残念ながら、業界の見通しはあまり楽観的ではないのが正直なところ。
2026年3月時点の予測では、ナフサの供給危機は中東情勢の長期化により、数ヶ月から数年単位で価格高騰と供給不安定が続くとされています。
日本の原油輸入の7割超が中東に依存しており、この構造がすぐに変わる見込みはありません。
シンナー75%の値上げはすでに始まっていて、4月以降さらに10〜30%の追加上昇も予想されている。
「待てば元に戻る」という希望的観測は、正直なところ持ちにくい状況と言わざるを得ないでしょう。
ただ、ここで立ち止まってほしいのが、この状況を「危機」としてだけ捉えるのではなく、「転換の機会」として活かす発想。
溶剤系塗料に固執し続ければ、値上げと材料不足に振り回され続けることになります。
一方で、高性能な水性塗料――シリコン系やラジカル制御形――へのシフトを今のうちに進めておけば、供給リスクからは距離を置けますし、長期的にはメンテナンス回数を減らしてトータルコストも抑えられます。
低臭・低VOC・環境配慮が当たり前になりつつある流れの中で、水性塗料が「妥協の選択」ではなく「新しいスタンダード」になる日はそう遠くないのかもしれません。
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ここでひとつ、絶対にやってはいけないことにも触れておかなければなりません。
それは、シンナーの大量備蓄。
シンナーは消防法上の第一石油類(非水溶性液体)に分類されており、指定数量200L以上は許可申請が必須、40L以上でも少量危険物としての届出が必要になります。
個人宅の物置や倉庫では耐火基準を満たすことがほぼ不可能で、火災・爆発・中毒のリスクを家族だけでなく近隣住民にまで転嫁する行為になってしまいます。
違反すれば罰則の対象にもなりますし、コロナ禍のトイレットペーパー騒動を思い出せばわかるように、パニック買いが事態を悪化させることはあっても改善させることはないのです。
ではどうすればいいか。
答えはシンプルで、シンナーに依存しない選択肢――つまり水性塗料や関連資材を、必要な分だけ早めに確保しておくこと。
楽天市場をはじめとするネット通販では、水性塗料・下塗り材・道具セットの在庫状況をリアルタイムで確認できるため、「店頭で品切れだった…」という徒労を避けられます。
今の段階で水性塗料と基本的な道具を手元に揃えておくメリットは、思っている以上に大きいもの。
値上げが進行する前の価格で購入できるという金銭的な実利はもちろん、材料が手元にあるという安心感は、業者との交渉にも余裕を生んでくれます。
「塗料はもう確保してあるので、施工だけお願いしたい」と言えれば、工事費を抑えられる可能性も出てくるでしょう。
部分補修やDIYで対応できる箇所があるなら、劣化が進む前に自分で手を打てるという選択肢を持っておくだけでも、精神的な安定感がまるで違ってくるはず。
改めて整理すると、今すぐ取れる行動は大きく4つ。
- 最低3社から水性プランを含めた相見積もりを取得し、契約書に「材料費変動時のルール」と「代替プラン」を必ず明記してもらう
- 楽天市場などで水性塗料・下塗り材・施工道具の在庫を確認し、在庫が安定している今のうちに必要な分を確保しておく
- 全面塗装にこだわらず、劣化がひどい箇所を優先する部分メンテナンスを検討する
- お住まいの自治体で使える補助金・助成金がないか、役場に問い合わせてみる
ナフサ不足は、日本の産業がいかに中東のエネルギーに依存しているかを改めて突きつけた出来事です。
けれど、個人の住まいを守るためにできることは、意外なほどたくさんあります。
溶剤系の値上げを嘆いて立ち止まるよりも、水性塗料という新しい選択肢を手に取って、自分の家を自分で守る。
その一歩を踏み出すなら、情報も在庫も比較的揃っている「今」が、おそらく一番いいタイミングなのだと思います。
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