「参政党って、なんか宗教っぽい…?」
SNSやネット掲示板で、そんな声を見かけたことはありませんか。
政治にあまり興味がない人でも、一度は耳にしたことがある“参政党”。
急に現れて、あっという間に存在感を増していったその背景には、何があるのでしょうか。
とくに気になるのは、「政治母体は宗教なのか?」という疑問。
統一教会との関係も、たびたび話題に上がります。
でも、本当にそうなのでしょうか。
それとも、何か勘違いされやすい理由があるのかもしれません。
そしてもうひとつ。
なぜ参政党は、これほどまでに“好き嫌いが分かれる”存在になっているのか。
その空気の正体を、静かにひも解いていきます。
参政党の政治母体は何?

引用 : 参政党
「結局この政党って、どこが作ったの?」
そんな疑問を抱く人、案外多いかもしれません。
参政党は2020年に誕生した、まだ新しい政党です。
そして2022年の参院選で1議席を獲得し、ついに国政進出を果たしました。
けれど、あまりに急成長したことで「誰かが後ろにいるんじゃない?」という見方が出るのも当然といえば当然。
政治の世界は“急に出てきた存在”に対して、つねに「裏がある」と勘ぐられる宿命なのかもしれません。
そこで気になるのが「宗教団体が母体では?」という声です。
これについて参政党は、公式に「特定の宗教団体や企業団体の支援は一切ない」と明言しています。
代表の神谷宗幣は「普通の国民がゼロから立ち上げた政党」だと強調し、「宗教団体との組織的な関わりはない」とも明確に否定しています。
とはいえ、党員個人に宗教団体との接点がある可能性は?という問いには、
「個人の自由な信仰や所属までは党として統制しない」というスタンスです。
たとえば、日本会議やキリストの幕屋などの関係者が個人として党員になっている可能性までは否定していません。
ただ、あくまで“個人レベル”の話であって、政党としてそれらの団体から組織的に支援を受けているわけではない――というのが党の立場です。
Xではこんな声が飛び交っています。
「2022年の選挙で5億以上の寄付集めたって聞いて、え?普通の人だけで?ってなるよね」
「支援者のノリがなんか宗教っぽい。熱量がすごいから余計に…」
実際、2022年の参院選に向けて、参政党は約5.2億円の寄付を集めたと報告しています。
これがすべて“普通の国民”からだったのか?という点に、疑問を持つ人がいるのも無理はないでしょう。
でも、仕組みをよく見てみると、そこには“工夫”があります。
参政党はクラウドファンディングを活用し、1000円や5000円といった少額支援を多くの人から募る形式を導入しました。
つまり、ひとりひとりは小さくても、支援者の母数が多ければ大きな額になる――という設計です。
たとえるなら、「大企業のスポンサーで運営されるテレビ番組」ではなく、「多くの視聴者からの少額支援で成り立つ独立系メディア」のようなイメージ。
このやり方が、政治に興味がなかった層や、“既存政党にうんざりしていた人たち”の心に刺さったのかもしれません。
ただし、その熱量が強すぎるあまり、外から見ると「なんか宗教っぽくない?」と誤解されるのもまた事実です。
次のセクションでは、そんな参政党と「統一教会」の関係について、噂と事実を切り分けながら、もう少し掘り下げてみましょう。
統一教会との関係は?
「結局、統一教会と関係あるの?」
SNSで見かけるそんな声に、つい立ち止まってしまった人もいるかもしれません。
安倍元首相の事件以降、政治と宗教のつながりに世間の目は厳しくなりました。
そこに現れたのが、急成長した新政党・参政党。
ネットではこんな声があります。
統一教会と参政党って、そっくりだよね。なんで?
今日upされた統一教会公式の動画。#統一教会#参政党 pic.twitter.com/C3iotVK3nX
— MasaDjp (@masjp72) July 1, 2025
そう、SNSではとにかく“見た目や雰囲気”で判断されがち。
それがたとえ、事実と違っていても、印象だけで「怪しい」と思われるのが今の空気です。
まず、大前提として参政党は「統一教会とは一切関係ない」と公式に明言しています。
神谷宗幣も「統一教会の支援は受けていない」とハッキリ発信。
過去に宗教団体関連のイベントに登壇したとされる情報が拡散されたこともありましたが、
党側はそれを「政党とは無関係な個人的活動だった」と説明しています。
統一教会の集会に
神谷氏は参加してますそれやのに
『参政党は
統一教会ではない』と
頑なに否定してる支持者👎 pic.twitter.com/350humC46R— 💖ナツコ💖れいわ新選組応援💕 (@miwa_renrui) June 25, 2025
FAQでも「特定の宗教団体との組織的関係はない」と明記。
つまり、参政党としてのスタンスは一貫して“無関係”ということです。
では、なぜこんなにも疑いの目が向けられるのでしょう?
一つは、支持層の一部に見られる思想傾向です。
たとえば、オーガニック推し、反マスク、免疫力重視の考え、伝統文化への回帰。
こうした価値観は決して宗教ではないけれど、ある種の“信念体系”としてまとまって見えることがあります。
ヨガや自然派ライフスタイルを愛好する人を見て「ちょっと宗教っぽいかも?」と感じる。
そんなニュアンスに近いかもしれません。
また、一部のネット議論では、「参政党の動画に統一教会関係者がコメントしている」との声もありますが、これも“誰がコメント欄に何を書いているか”という話であって、政党自体が関与しているわけではないと見るのが自然です。
とはいえ、こうした「疑われやすい土壌」があるのも事実。
そして今の時代、一度そう見られてしまえば、“火のないところに煙を立てる”投稿が次々にシェアされていきます。
だからこそ大切なのは、事実と印象を切り分けて考えること。
疑うことも必要だけど、それが「誰が言ってたか」「本当にあったことか」を確かめるクセも同じくらい大事です。
次のパートでは、「参政党ってなんでこんなに嫌われるの?」という、もうひとつの“誤解と現実”について見ていきます。
ここにもまた、深い社会の背景が隠れています。

参政党はなぜ嫌われる?
「なんか好きになれないんだよなぁ…参政党って」
そう感じる人が、じわじわ増えているように見えます。
でも、その“なんとなく”の違和感って、どこから来てるんでしょう?
まずひとつ目の理由は、“ノリの強さ”。
街頭演説やSNSの熱量、コメント欄の盛り上がり…。
支持者の強い一体感が目立ちます。
それが魅力という人もいれば、「ちょっとついていけない」と感じてしまう人も。
Xではこんな声がちらほら。
「ちょっとでも疑問を出すと『もっと勉強して』って返される」
「議論というより、信念バトルに巻き込まれる感じがキツい…」
全員がそういうわけではありませんが、一部の“熱心すぎる人たち”の影響で、「排他的」「宗教っぽい」という印象を持たれてしまう。

ふたつ目は、“分かりにくさ”。
参政党は「グローバリズムからの脱却」「日本の伝統を守る」といった、耳ざわりのいいスローガンを掲げています。
ただし、それを見た人の中には、「で、具体的にどうするの?」と疑問を持つ人もいるようです。
たとえば政策としては、食料自給率の向上や減税、教育改革などが挙げられています。
ですが、その実現方法が見えづらいこともあって、「ふんわりしてるな…」と感じられることも。
さらに、オーガニック食品や反マスク、免疫力を重視した健康観など、独特の主張が目立つことで、「科学的な根拠より信念を重視してる?」といった印象を与えてしまう側面もあるのです。
三つ目の理由は、“敵をつくりやすい”構造。
【悲報】参政党さん、憲法から国民主権や法の下の平等、表現の自由、職業選択の自由、財産権、遡及処罰禁止等の記述を削除すると明言していたwww pic.twitter.com/9dvpVtA3I8
— 国賊討伐! 統一教会と竹中平蔵の犬、自民党を日本から叩き出せ!! (@CRNK_HZ) July 4, 2025
参政党は、既存の政治やメディアを強く批判する姿勢を持っています。
「自民党も野党も信用できない」
「テレビに洗脳されてはいけない」
といった主張も少なくありません。
こうした姿勢が「目が覚めた」という層を引きつける一方で、「世の中全部がウソって言われても…」という、一般の人には温度差があるわけです。
そしてそのギャップが、誤解を生んでしまう。
- なんか宗教っぽい
- 陰謀論っぽい
- 極端すぎて怖い
そんな印象だけが先行してしまい、実際に何を言っているかが届かなくなる。
それが“嫌われる”という結果につながっているのかもしれません。
しかしながら、事実として押さえておきたいのは、参政党の政治母体に宗教団体の組織的関与を示す証拠はなく、党は「一切関係ない」と公式に否定しているということです。
統一教会との関係についても、明確に否定されています。
それでも、支持者の強い熱量や、過去に拡散された登壇歴などの情報が混ざり合って、
いまでも「グレー」と感じる人がいるのは事実。
そしてその“感じ方のズレ”が、ネットの中でどんどん大きくなっているようにも見えます。
- 「宗教じゃない」と言われても、そうは見えない人がいる
- 「陰謀論じゃない」と言われても、そう聞こえる人がいる
このギャップの中で、参政党という存在はいま、世間の“気配”を映す鏡のようになっています。
参政党は宗教じゃない?
統一教会との関係はグレー?
答えは一言では出せませんが、だからこそ、知ること・考えることが必要なのかもしれません。


