2025年6月17日、大谷翔平の元通訳の水原一平氏が刑務所に収監されたと報道されました。
【米報道】水原一平被告を収監 連邦機関への出頭期限迎えhttps://t.co/JJOkgq335E
水原被告は東部ペンシルベニア州の連邦刑務所に収監されたという。大谷の銀行口座から金を盗み、不正送金したなどとして禁錮4年9月が確定。今月9日、2度目の延期が判明。出頭期限が6月16日(同17日)に延期された。 pic.twitter.com/D83NQa87m2
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 16, 2025
舞台はアメリカ、しかも東海岸。
日本とは制度も文化も違ううえに、収監される施設の種類や条件も複雑です。
「なんでカリフォルニアじゃなくてペンシルベニア?」
「“低警備”って甘く見ていいの?」
「実際、刑務所ってどんな環境なの?」
こうした疑問の裏には、「本人にとっての現実」がどうなっているのかを知りたい、という静かな関心があります。
この記事では、水原一平が入ったとされるペンシルベニア州の低警備刑務所について、制度の背景から現場のリアルまで、多角的に掘り下げていきます。
そのキーワードの裏にある、本当の意味を一緒に見ていきましょう。
水原一平が入った刑務所とは
水原一平氏が収監されたのは、アメリカ東部・ペンシルベニア州の低警備連邦刑務所です。
複数の報道によると、⽔原⼀平⽒は2025年6⽉16⽇(⽇本時間17⽇)、アメリカ東部ペンシルベニア州にある「アレンウッド低警備連邦刑務所(Federal Correctional Institution,Allenwood Low)」に出頭し、収監されたことが確認されています。
引用 : https://www.bop.gov/locations/institutions/alm/
この情報は、連邦刑務所局(Federal Bureau of Prisons, BOP)によって明らかにされたものです。

彼の居住地も、犯行の舞台もカリフォルニア。
にもかかわらず、なぜか遠く離れた東海岸に収監されました。
これはちょっと気になります。
理由のひとつとして指摘されているのが、「周囲の環境と安全性への配慮」です。
カリフォルニアはロサンゼルス・ドジャースの本拠地であり、大谷翔平の“ホーム”。
水原の罪は、その大谷の口座から不正送金したという衝撃的な内容。
つまり、ファンが多い地域に収監されることで、受刑者本人にも施設側にも余計なトラブルが起きる可能性があると見られたんですね。
実際、複数の報道でも「ドジャースファンの影響を避けるため、あえて東海岸を選んだ可能性がある」と伝えられています。
X(旧Twitter)でも、
「地元だったらファンに絡まれそう」
「無言の圧がすごそう」
といったポストが散見されました。
やはり、有名人ゆえの特殊な事情といえるでしょう。
また、アメリカの連邦刑務所局(BOP)は、受刑者の罪の内容・初犯かどうか・逃亡リスクの有無などを総合的に見て、収監先を決定します。
水原は、暴力行為を伴わない経済犯罪(銀行詐欺・過少納税申告)で有罪判決を受けました。
初犯であり逃亡のリスクも低いと判断されたため、より警備レベルの低い施設が適しているとされたのでしょう。
こうした背景から、比較的自由度の高い「Low Security(低警備)」レベルの連邦刑務所が選ばれたと考えられます。
なお、報道で名前が挙がっている「アレンウッド・ロー」には、『サテライト・キャンプ』と呼ばれる最低警備の関連施設も併設されています。
ここではより制限が少なく、生活の自由度も高いとされています。
とはいえ、「低警備」と聞くと、「なんだ、ラクなんじゃん」と思ってしまいそうですが実際はそう単純ではありません。
水原一平氏がペンシルベニア州アレンウッドの刑務所に収監されたらしい。
どんな場所か気になったのでGoogleMapで確認したところ、周辺に大きな地形構造があることに気がついた。アラバマ州北部~カナダまで続くアパラチア山脈だった。
古い造山運動による褶曲構造が長年の侵食で地表に現れている! pic.twitter.com/fwwBCPZe5E
— Fern and Bee (@fern_bee_moth) June 17, 2025
アメリカの刑務所では、「低警備」だからといって「安全」とは限りません。
警備レベルが低い意味は?
「警備レベルが低い」と言われても、実際どれくらい“低い”のか。
なんとなく“ゆるい施設”というイメージがある人もいるかもしれません。
ですが、まずはアメリカの連邦刑務所局(BOP)が定めているセキュリティレベルの区分を知っておくと、全体像が見えてきます。
刑務所の警備レベルは、ざっくり以下の5段階に分類されます。
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最低(Minimum Security)
いわゆる「キャンプ」と呼ばれる施設で、塀がないこともあります。
自由度が最も高く、軽犯罪者や仮釈放前の受刑者が対象。 -
低(Low Security)
塀やフェンス、監視設備がありながら、共同生活を基本とする施設。
主に非暴力の知能犯や、初犯で逃亡リスクの低い受刑者が収容されます。 -
中(Medium Security)
個室管理や移動制限が強化され、警備レベルが大きく上がる施設。
暴力犯罪歴のある受刑者も対象。 -
高(High Security)
重犯罪者が中心。
行動範囲は非常に制限され、24時間体制の監視下に置かれます。 -
最厳重(Administrative Maximum/通称スーパーマックス)
アメリカで最も厳しいレベルの刑務所。
テロリストや凶悪犯を収容し、完全隔離の管理体制が敷かれています。
水原一平氏が収監されたと報じられているのは、ペンシルベニア州の「低警備(Low Security)」レベルの連邦刑務所。
この「Low Security」が意味するのは、「楽」や「快適」ということではありません。
実際には、高いフェンスや監視カメラがあり、セキュリティは一定レベルでしっかり確保されています。
ただし、より厳格な施設に比べると、移動や日常活動の自由度が相対的に高いという位置づけです。
生活は基本的にドミトリー(共同居住棟)形式で行われ、日中は作業・教育・職業訓練などに参加する義務があります。
もちろん、好きなときに外出したり、自由に電話をかけたりできるわけではありません。
「自由度があるぶん、やっぱり中は平和なの?」と感じる方もいるかもしれませんが、それは少し違います。
アメリカの刑務所において、「警備がゆるい=安全」とは言い切れないのです。
たとえば、人種や地域による派閥が形成されやすく、その中での人間関係のストレスやトラブルは常に存在します。

自由度があるぶん、受刑者同士の接触が多くなる傾向にあり、派閥間の力関係で居心地が左右されることもあります。
これは、低警備施設に特有というより、アメリカの刑務所全体に共通する特徴とも言えます。
X(旧Twitter)上では、
「知名度が高いと目をつけられやすい」
「いじめのリスクがある」
といった意見も見られます。
ただし、こうしたリスクはすべての有名人受刑者に起こるとは限らず、本人の態度や対応次第でもあります。
水原一平の収監されたアレンウッド連邦刑務所調べたら、低セキュリティレベルの連邦刑務所なんやね
主に非暴力の囚人の刑務所みたいだから、プリズンブレイクみたいなことにはならんで
— ❀ゆわくる✨Yuwacle❀ 趣味アカウント (@yukiyuwacle) June 17, 2025
また、「警備が緩いから刑期も軽くなるの?」という声もありますが、それも単純な話ではありません。
アメリカの連邦刑務所には「Good Conduct Time(模範行動による刑期短縮制度)」があり、受刑者は年間最大54日の短縮が認められることがあります。
ただし、逆に言えば規律を守れなければ短縮されないという厳しさもあります。
「低警備だから甘い」というのは、大きな誤解。
むしろ、自律と適応が求められる環境とも言えます。
水原一平氏のように注目度の高い人物が収監される場合、周囲の目もシビアになります。
まさに、“気を抜いたらやられる”空気の中での生活。
そう考えると、彼が過ごす刑務所生活は「のんびり」なんて言葉からはほど遠いかもしれません。