あの事件から26年。
長いあいだ「犯人を捕まえたい男」として知られてきた高羽悟さん。
誰もが知る“遺族の顔”が、いつのまにか“夫”としての顔を取り戻していた。
ただ、それは決して簡単な道のりではなかったはずです。
なぜ今、再婚という決断に至ったのか。
そして、そばにいた“支え続けた女性”とは一体どんな人だったのでしょうか。
高羽悟は再婚したのか?
高羽悟さんって再婚してるんだろうか…
そんなことが気になって検索をした人、けっこう多いようです。
ニュースで何度も見たあの事件。
名古屋市で起きた「主婦殺害事件」から、もう26年がたちました。
当時29歳だった妻・奈美子さんを失い、悟さんはひとりでチラシを配り、事件の真相を追い続けてきました。
そんな彼が、2025年春頃に再婚したと報じられています。
相手は60代の女性。
「式はせず、静かに籍を入れた」と伝えられています。
朝日新聞(11月2日)、中日新聞(11月5日)、週刊文春(11月13日号)など、複数の信頼できるメディアが「2025年春頃に再婚」と報じています。
SNSでは「デマじゃないの?」「若い女性と?」なんて噂も飛び交いましたが、それらはすべて古い情報。
実際には、支援者として長年寄り添ってきた60代の女性が再婚相手です。
中日新聞の取材に対し、悟さんは静かにこう語っています。
「やっと落ち着けると思いました」
26年間、張りつめた心の糸が、ようやく少しだけ緩んだ瞬間。
そう思うと、ニュースの一文が急にあたたかく見えてきます。
再婚相手の詳しい情報は明かされていませんが、出会いのきっかけは「宙の会(そらのかい)」という遺族支援の団体だったようです。
この会は、殺人事件の被害者遺族がつながり支え合う場。
もしかすると、お相手の方もまた、深い喪失を経験された方なのかもしれません。
26年越しの再婚を決断した理由
再婚の報道を見て、「なんで今になって?」と思った人も多いかもしれません。
でも、そのタイミングには深い理由がありました。
高羽さんが再婚したのは、2025年春頃と報じられています。
再婚を決断したきっかけは、息子・航平さんの存在です。
名古屋市西区主婦殺害事件の被害者、高羽奈美子さんの一人息子、航平さんが去年、結婚した。
お相手は奈美子さんの親友の娘さんで偶然同じ高校に入学。
夫、悟さんは「生きていれば、いいことありますよね。頑張って前向きにいかないと」
航平さん、奥様といつまでも幸せになってください。 pic.twitter.com/IgklODwfzO— 行方不明の子ども救う会 (@missingkodomo) November 1, 2025
2024年に結婚し、翌年には孫も誕生。
父親として、その成長をそっと見守ってきた高羽さん。
そして、「航平が結婚してくれて安心した」と、近しい知人にこぼしていたそうです。
それまでの高羽さんは、自分の幸せよりも「遺族としての責任」が勝っていた。
でも、家族が前に進み始めた今、自分にも変化が訪れて当然なのかもしれません。
もうひとつの大きな存在が、再婚相手の女性です。
彼女との出会いは2018年頃。
「宙の会」という遺族支援の団体で知り合い、毎週土曜のチラシ配布に同行。
現場アパートの家賃(月5万円)も一緒に負担し続けてきました。
しかも、彼が体調を崩したときには、病院にも付き添っていたそうです。
彼女の知人はこう話しています。
「悟さんが『もういいよ』って言ってくれるまで、待つつもりだった」
ただ寄り添うだけでなく、彼の「事件が終わるまで再婚はできない」という信念にも共感していた。
そこが、この関係の本質だったのでしょう。
現在、容疑者は名古屋地検に送致され、捜査は終盤に入っています。
高羽さんは記者の取材に対し、こう語りました。
「捜査が一段落した今、再婚の重みが実感できる」
再婚を“ゴール”と見るか、“新たなスタート”と見るかは、人それぞれです。
でも彼にとっては、「やっと自分の人生に、次の章が来た」――そんな節目だったのかもしれません。
彼の人生は、“事件の遺族”として始まり、いま、“家族の一員”として続いています。
そしてその横には、ずっとそばにいた女性がいる。
そんな再婚だったのです。
支え続けた女性の素顔
高羽さんの再婚相手はどんな人なんでしょうか。
出会いは2018年頃。
未解決事件の遺族支援を行う「宙の会」の活動を通じて知り合いました。
彼女は元・看護師。
退職後、遺族支援のボランティアとして活動を始めたそうです。
いっしょにチラシを配り、現場アパートの家賃(毎月5万円)も、半分の2万5000円を負担していたと報じられています。
誰よりも近くで、長く高羽さんを支えてきた存在。
いわば、“日陰のサポーター”だったのです。
彼が体調を崩したときも病院へ付き添い、会の活動を通じてずっとそばにいました。
でも、彼女は“支える側”のポジションを変えようとはしなかった。
関係者のひとりは言います。
悟さんが「もういいよ」と言うまでは、ただ待ち続けていたと。
いまも彼女は「宙の会」の活動を続けています。
そして再婚後、高羽はある“けじめ”をつけました。
それが、亡妻・奈美子さんの納骨です。
これまで26年、納骨をしなかったのは「気持ちの整理がつかなかったから」。
でも今回、あらためて納骨を済ませ、朝日新聞の取材にこう語っています。
「新しい妻と一緒に、奈美子の分まで生きる」
再婚は、ただの再スタートではありません。
彼にとっては、過去にピリオドを打ち、未来へ歩き出す合図だったのでしょう。
傷を抱えたまま26年。
その時間をともに歩いてきた女性と、静かに新たな人生を選んだ高羽さん。
これは、ただの再婚報道ではありません。
事件に終止符を打ち、「再婚を決断した男」と「支え続けた女性」の物語です。
そしていま、高羽悟さんは再婚していた。
26年越しの決断と、支え続けた女性とともに。




