立川市の小学校で発生した教職員への暴行事件が、波紋を広げています。
事件の中心にいたのは、実行犯として逮捕された男2人——ですが、注目が集まっているのはその背後にいた「ある人物」の存在です。
関係者として名前が挙がっているのは、当該児童の母親。
話し合いの場に現れ、その後の行動が大きな議論を呼んでいます。
なぜ実行犯だけが逮捕され、母親には手が及ばないのか?
そこに法的な理由があるのか、それとも別の事情があるのか。
この記事では、「男2人を呼んだ母親の責任」という視点から、逮捕されていない背景、そして罪に問われる可能性について掘り下げていきます。
見逃されがちな“もう一つの焦点”を、今こそ整理しておきましょう。
男2人を呼んだ母親の責任は?

引用 : 日本経済新聞
立川市立第三小学校で発生した暴行事件。
注目されているのは、逮捕されたのが実行犯の男2人のみで、その2人を呼んだとされる“女の子の母親”が逮捕されていない点です。
「え、呼んだ人が無関係ってどういうこと?」
「それっておかしくない?」
こうした声がSNSを中心に広がり、世間の関心も高まっています。
教職員5人がケガをするという重大な事件。
場所は子どもたちが通う学校——だからこそ、保護者たちの怒りや不安も大きいのです。
事件の流れを改めて整理してみましょう。
5月8日午前9時すぎ、児童間のトラブルをきっかけに、母親が担任教諭と面談。
しかし話し合いはうまくいかず、母親は一度校外に出て、その後男2人を連れて学校に戻ってきたとみられます。
そして午前11時前、教職員に対する暴行事件が発生しました。
ここで焦点になるのが、母親がどこまで事件に関与していたか。
つまり、男たちを呼んだことが“暴行を促した行為”と見なされるのかという点です。
たとえば、「ちょっと一緒に話しに行って」と頼んだだけで、暴行は想定していなかったという主張が考えられるわけです。
この場合、母親が直接的な暴行の意図を持っていなかった可能性も否定はできません。
しかしその一方で、もし母親が男たちに対し、
「先生に一発かましてきて」とか「脅してやって」などと具体的な行動を指示していた場合、刑法上の“教唆犯”に該当する恐れがあります。
また、仮に暴行の指示まではしていなくても、暴力に発展する可能性を知っていながら学校に連れて行ったとすれば、“幇助犯”として法的責任を問われる可能性もあるのです。
こうした背景を踏まえると、母親の行動が完全に“無関係”とは言い切れません。
「子どものために一緒に行ってもらっただけ」と説明できるのか、それとも「暴行に加担した」と見なされるのか。
その違いによって、母親の責任の重さは大きく変わってくるでしょう。
とはいえ、現時点では母親は逮捕されていません。
この状況に、違和感を覚える人も少なくないはずです。
次の見出しでは、なぜ母親は逮捕されていないのか?その理由を深掘りしていきます。
母親は逮捕されない?
「実行犯が逮捕されたのに、男を連れてきた母親は逮捕されないの?」
そんな疑問の声が、今もネット上で多く聞かれています。
事件が起きたのは、立川市立第三小学校。
児童間のトラブルをきっかけに、教職員と面談した母親。
その後、男2人を連れて学校に再び現れたとみられる児童の母親が、事件の鍵を握っていると考える人は少なくありません。
暴行の現場となったのは、午前11時前。
教員5人が負傷するという事態に発展しましたが、現時点で逮捕されたのは実行犯である男2人のみ。
母親については、報道でも「関与が疑われる」とされている段階です。
では、なぜ母親は逮捕されないのでしょうか?
その理由を考えるには、逮捕の要件と捜査の進行状況という2つの観点から整理する必要があります。
まず、逮捕に必要なのは「犯罪の嫌疑」と「逃亡や証拠隠滅の恐れ」。
これらの条件がそろってはじめて、警察は逮捕に踏み切ることができます。
たとえば、母親が「ただ知人を呼んだだけで、暴力に出るとは思っていなかった」と主張する可能性もあるとしましょう。
その場合、現時点で母親に明確な犯罪の意図があったかどうかが不明であれば、警察も慎重な判断を求められます。
さらに、男2人の供述内容や、事件前のやりとりを分析している段階かもしれません。
供述調書の食い違いや、関係者の証言の裏付けなどを精査する必要があるとすれば、証拠が固まるまでは「逮捕見送り」の判断が下されることもあり得ます。
また、母親は児童の保護者であり、住居も明確です。
このような場合、逃亡や証拠隠滅の恐れが低いと判断され、「逮捕せずに在宅で捜査を進める」という選択肢が取られるケースも珍しくありません。
つまり、逮捕されていない=無罪、ということではなく、「現段階では証拠や状況が逮捕に至る水準に達していない」という可能性が高いということです。
とはいえ、保護者や世間からすれば、
「なぜこの母親は処分されないのか?」という疑問は残ります。
「実行犯より、呼んだ人の方が悪質なのでは?」
「また同じことが起きるかもしれない」
そんな不安や不満が噴出するのも当然です。
母親の行動が“ただの不注意”だったのか、
それとも“明確な関与”があったのか——。
今後の捜査によって、明らかになっていくでしょう。
次は、「母親は罪に問われるのか」という観点から、法的な可能性を詳しく見ていきます。
母親は罪に問われるのか
「呼ばれてきた男たちは現行犯で逮捕。でも、そのきっかけを作った母親は?」
そんな疑問を感じている人が後を絶ちません。
立川市の小学校で起きた暴行事件。
児童の母親が、教員との話し合い後に男2人を“連れて”戻ってきたとみられるこの経緯は、
単なる偶然や無関係では済まされない可能性があります。
では、母親は法的に罪に問われることがあるのでしょうか?
結論から言えば、一定の条件がそろえば問われる可能性は十分にあります。
日本の刑法には
- 教唆犯
- 幇助犯
という考え方があります。
たとえ自ら手を出していなくても、犯罪をけしかけたり、手助けした人も“共犯”として責任を負うのです。
たとえば、母親が男たちに対して、
「学校で暴行してきて」
「ちょっと脅かしてやって」
などと具体的な指示をしていたとします。
これは明確に“教唆”に当たるとされます。
また、指示はしていなくても、男たちが暴力を振るう可能性を理解しながら学校に連れて行った場合には、幇助犯として責任を問われることも考えられます。
このように、母親の“意図”や“認識”がどこまであったかが大きなポイントです。
実行犯でない以上、母親が刑事責任を問われるには、その行動にどこまでの悪意や共犯性があったかを、証拠に基づいて立証する必要があります。
現在のところ、報道では母親の逮捕情報はありません。
しかしこれは、警察が慎重に証拠を精査している段階とも考えられます。
もし、男2人の供述や関係資料から母親の教唆や幇助が明らかになれば、逮捕や起訴の可能性も十分にあり得るでしょう。
そして忘れてはならないのが、民事上の責任です。
暴行によってケガを負った教職員への損害賠償を求められる可能性は十分にありますし、
加害者に対する社会的批判も避けられません。
仮に刑事処分を免れても、世間の目や地域社会からの信用は大きく損なわれるでしょう。
今回の事件の最大のポイントは、実行犯だけではなく「事件のきっかけをつくった人物の責任はどうなるのか」という点にあります。
そうした声は今、ネット上でも現場でも確実に広がっています。
今後、警察がどこまで関与を認定するのか。
続報が出るたびに、母親の立場や判断の正当性が再検証されていくことになるでしょう。