「なんとなく似てるけど、どこが違うの?」
参政党と国民民主党を見て、そう感じたことはありませんか?
どちらも“経済重視”や“改革派”の顔を持ちつつ、じつは考え方も伝え方もまったく別物。
SNSで話題のあの演説。
街頭でビラを配るあの姿勢。
そして、声の届き方や、支えている人たちの空気感まで。
意識していないと見落としてしまう違いが、静かに、けれど確実に“あなたの生活”に関わってきます。
この記事では、参政党と国民民主党の違いを、わかりやすく整理しました。
読み終えたころには、「自分はどっち寄りなんだろう?」という小さな気づきが、きっと残るはずです。
参政党と国民民主党の基本情報
政治って、なにかと難しく聞こえがちですよね。
「参政党」や「国民民主党」は、むしろ“これからの空気”を映す存在かもしれません。
まずは参政党から。
2020年に設立されたばかりの、かなりフレッシュな政党です。
草の根の市民運動からスタートし、特定の組織や大口支援者を持たない「自分たちで考え、自分たちで動く」がモットー。
X(旧Twitter)やYouTubeなど、SNSの使い方もかなり攻めてます。
政策のキーワードは「日本人ファースト」。
引用 : 参政党
公式なキャッチコピーではありませんが、演説などではよく使われ、日本の伝統や国益を守る姿勢を強く打ち出しています。
いわば、“ネット発・新しい保守の声”。
反グローバル化や教育の見直し、MMT(現代貨幣理論)への支持など、これまでの保守とも一味違うスタンスです。
では、国民民主党はどうでしょうか。
引用 : 国民民主党
2018年に民進党と希望の党が合流して誕生。
旧民主党の一部議員が合流した経緯もあります。
支持基盤には労働組合などがあり、政治的には“中道”と呼ばれる立ち位置。
「給料が上がる経済」
「生活者に寄り添う政策」を掲げ、現実的な路線が特徴です。

落ち着いた政策重視のスタイルが、逆に“安心感”を生んでいます。
例えるなら、
- 参政党は「勢いあるYouTuber政治家チャンネル」
- 国民民主党は「落ち着いたベテラン解説系の報道番組」
どちらも、今の政治に不満や不安を持つ人たちに支持されている点は共通。

「いま、どんな声が求められてるんだろう?」
そんな視点で見てみると、両党の違いが少しずつ見えてくるかもしれません。
参政党と国民民主党の主な違い
参政党と国民民主党の違いはこちらです。
政策項目 | 参政党 | 国民民主党 |
---|---|---|
消費税 | 段階的廃止を主張。減税で経済活性化を目指す。 | 消費税引き下げを一部支持するが、財源確保を重視。 |
外国人政策 | 「行き過ぎた外国人受け入れ反対」、外国人生活保護廃止、厳格な移民政策。 | 外国人労働者の受け入れを条件付きで容認。外国人参政権には慎重。 |
緊急事態条項 | 反対。国家の権限強化に警戒。 | 賛成。現実的な安全保障や危機管理を重視。 |
LGBT・夫婦別姓 | 反対。伝統的な家族観を重視し、選択的夫婦別姓や同性婚に否定的。 | 賛成。LGBT法案や選択的夫婦別姓を支持し、多様性を尊重。 |
経済政策 | MMT(現代貨幣理論)を支持し、積極財政・減税で経済成長を目指す。 | MMTに部分的に賛同しつつ、労働者の手取り増加や中小企業支援を重視。 |
原発・エネルギー | 火力発電や省エネ技術の活用を重視。再生可能エネルギーへの過度な依存に慎重。 | 原発ゼロを目指し、再生可能エネルギー推進と石炭火力の計画的撤廃を主張。 |
国家観・安全保障 | 日本の伝統・文化を重視し、憲法改正や国防強化を支持。 | 日米同盟を維持しつつ、防衛費増額や現実的な安全保障政策を重視。 |
まず注目したいのが【消費税】
参政党は「消費税を段階的に廃止すべき」と主張しています。
その理由は、「税金を減らして経済を活性化させよう」という考え方。
さらに、MMT(現代貨幣理論)という、「国がお金を増やして財政を拡大する」仕組みを活用しようというスタンスです。
「そんなことできるの?」って思った人、いますよね?
けれど、参政党はこれを“新しい常識”として打ち出しているんです。
一方の国民民主党。
こちらは「消費税引き下げを検討するが、財源をしっかり確保すべき」とする現実的な立場。
減税だけではなく、きちんと国の財布事情も考える。
これぞ中道のバランス感覚。
次に【外国人政策】です。
参政党は「外国人に生活保護を出すべきではない」「行き過ぎた外国人受け入れには反対」と、かなり明確に線を引いています。
「日本人のための社会保障を守るべき」という姿勢ですね。
それに対して国民民主党は、外国人労働者の受け入れを条件付きで支持。
たとえば「人手不足を補う」「必要な労働力は確保する」といった方向です。
ただし、外国人参政権には慎重。
ここでも、極端には走らない現実路線が見えます。
そして【安全保障】――ここがまた意外な差なんです。
参政党は「緊急事態条項」に反対。
国家が非常時に強すぎる権限を持つことに、強い警戒感を持っています。
これに対して国民民主党は、緊急事態条項に賛成の立場。
「災害や危機対応のために必要」として、現実的な備えを重視しています。
つまり、国家権限への距離感にも違いがあるわけです。
さらに【LGBTや夫婦別姓】
参政党は、伝統的な家族観を大切にし、「選択的夫婦別姓や同性婚には反対」です。
文化や慣習を守るという視点からの立場です。
対する国民民主党は、多様性を重視。
選択的夫婦別姓や同性婚を支持し、「個人の生き方を尊重すべき」という姿勢が明確です。
Xでは、
「参政党の言い方はわかりやすくてスカッとする」
「国民民主はなんか“考えてる感”がある」
そんな声がよく流れてきます。
たしかに、参政党は“感情に響く”言葉を武器にしていて、国民民主は“整った提案”で地に足をつけてる。
どっちが正しいとは言いません。
でも、どっちが「今のあなたの感覚に近いか」は、なんとなく見えてきたかもしれませんね。