石破首相のひと言がX(旧Twitter)を騒がせました。
「日本の財政はギリシャよりも悪い」。
この発言に「えっ、本当にそんなにやばいの?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。
たしかに“ギリシャ”といえば、かつて経済が破綻寸前になった国。
そんな国と比べて“日本のほうが悪い”とまで言われたら、なんだか胸騒ぎがしますよね。
本当に日本はギリシャより厳しい状況なのでしょうか?
そして、「財政の危機」とは一体どういう意味なのか――。
実は、日本とギリシャにはあまり知られていない“根本的な違い”があるんです。
しかもその違いは、ただの数字やグラフでは見えてこない“お金の仕組み”や“国の体質”に関わること。
私たちの生活にどんな影響があるのか?
ニュースを鵜呑みにせず、自分の頭で考えるためのヒントを、わかりやすく解説していきます。
石破首相の発言は的外れなのか
さて、石破首相が「日本の財政はギリシャより悪い」と言ったこの発言。
本当に正しいのでしょうか?
それともズレているのでしょうか?
結論から言うと、多くの人が「いや、それはちょっとズレてるでしょ」と思っています。
理由はとてもシンプル。
日本とギリシャでは、お金の仕組みが全然違うからなんです。
自分のお金を出せる国と出せない国
まず、日本は「円」という自分の国のお金を使っています。
だから、どうしても足りないときは、日本銀行(日銀)が国のお金を発行することで、ある程度なんとかできます。
一方ギリシャは、「ユーロ」という、ヨーロッパのいろんな国が一緒に使っている共通のお金を使っています。
ギリシャ自身ではユーロを自由に発行することができません。
つまり、お金が足りなくなっても、自分でどうこうできないんです。
だから昔、ギリシャは借金が返せなくなって、ほんとに「国がつぶれそう」になりました。
これに対して日本は、日銀がお金の流れをコントロールすることで、ギリシャのような「借金でつぶれるリスク」を抑えやすい仕組みになっているんですよ。
借金の相手が誰かも大きなポイント
日本の国債(=国の借金のようなもの)は、ほとんどが日本の中にある銀行や保険会社、日銀などが持っています。
つまり、日本人が日本にお金を貸しているという状態なんです。
もし万が一、借金の返済が厳しくなったら、国内で調整することもできるんですね。
でもギリシャは違います。
借金のほとんどは外国からだったので、「返せない」となったときに、相手国との大きなトラブルになってしまいました。
これも、日本とギリシャがまったく別の状況だと言える理由です。
市場の評価は?CDSという「信用スコア」で見ると…
じゃあ、実際に世界の投資家たちはどう見ているのでしょうか?
「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」という、国の信用度をはかる“指標”があります。
このCDSでは、日本のリスクは先進国の中でも低い水準にあるとされています。
つまり、世界の投資家たちは「日本がすぐに破綻するとは思っていない」という評価をしているということです。
SNSでもこうした声がよく見られます。
「日本のCDSってめっちゃ低いんだよね。石破さん、もっと勉強してほしい」(@macro_eye2025)
「日本って本当にやばかったら、外国人が国債なんて買わないよ」(@invest_akira)
そう、意外と世界の人たちは冷静なんです。
石破発言の影響は?金利や市場に変化も
石破首相の発言のあと、一部の投資家たちの間で
「日本って本当にそんなにやばいの?」
という声も出始めました。
そのため、日本国債の金利に一時的な変化が見られたとも言われています。
この金利が上がると、住宅ローンの金利や、企業がお金を借りるときの利子にも影響が出てきます。
だから、こういった発言が市場に与える影響って、決して小さくはないんです。
「発言ひとつで金利が動くとか、庶民にとってはシャレにならない」(@okane_kowai)
こんな声が広がるのも当然ですよね。
危機感を伝えたかった?でも伝え方って大事
もちろん石破首相としては、「このままじゃマズいですよ」と国民に危機感を伝えたかったのかもしれません。
でも、ギリシャと比べるのはちょっと極端すぎたのでは?というのが正直なところ。
その発言がきっかけで、市場に不安が広がってしまったのは事実です。
いくら危機感を持ってもらいたかったとはいえ、「ちょっと言いすぎだったんじゃない?」という声が広がるのも納得です。
このように見ていくと、石破首相の発言にはズレた部分があったと言わざるを得ません。
ギリシャと日本では、そもそものルールや仕組みが違いすぎるのです。
日本財政の危機は本当か?
最近よくニュースで聞く「日本の借金がヤバい」って話、なんだか怖いですよね。
「もうすぐ日本が破綻するんじゃないか」とか、「このままだと消費税30%になるの?」なんて声まで出ています。
でも実際のところ、日本の財政って本当にそんなに危ないの?
今回は、それをなるべくわかりやすくお話ししていきますね。
借金の額だけじゃわからない!
まず最初に、日本の借金について。
2025年の今、国と地方あわせた借金の額は、だいたい1200兆円から1250兆円くらいあるといわれています。
え!?ケタが多すぎてよくわからない!
って思った人、正解です(笑)。
これはたしかに大きな金額なんですが、実はこの数字だけ見て「ヤバい!」と決めつけるのはちょっと早いんです。
借金って、金額が大きくても返せる力があればそこまで問題じゃないんですよね。
たとえば、お金持ちの社長さんが1億円の借金をしても「まぁ、返せるっしょ」ってなる。
でも、学生バイトが50万円借金したら「ちょっと大丈夫?」ってなりますよね。
つまり、大事なのは「借金の額」じゃなくて「返せる力」や「持ってる資産とのバランス」なんです。
日本って実は、お金も貸してる国
ここが意外なポイント。
なんと日本は、世界で一番たくさん「海外にお金を貸してる国」なんです!
2024年の年末時点で、日本の対外純資産(たいがいじゅんしさん)は約470兆円もあると言われています。
これはつまり、「日本は世界の中でもめちゃくちゃ信用されてる国」という証拠なんです。
SNSでもこんな声がよく見られます。
「借金だけ見るんじゃなくて、資産もちゃんと見ようよ。日本は海外にも金貸してるでしょ」(@kabuka_ojisan)
そうなんです。
国の財政って、家計簿みたいに収入と支出、借金と資産、全部セットで見ないとわからないんです。
国債ってふつうの借金とはちょっと違う
日本の借金の多くは「国債(こくさい)」という形です。
これは、政府が「お金貸してください〜」って発行するもので、銀行や保険会社、年金の仕組みなんかが買っています。
そして、そのほとんどが日本国内の人たちによって買われているんです。
つまり、「国が国民からお金を借りている」っていう状態なんですね。
これって、ちょっと家族間の貸し借りに似ています。
「ママがパパから1万円借りて、給料入ったら返すね」みたいな。
外国から借金してるギリシャと違って、日本の場合は家の中でお金が回ってるような感じなんです。
だから、「すぐに借金返せない=日本が破綻!」みたいにはならない仕組みなんですね。
ほんとうに怖いのは「信用がなくなること」
ここからが本題です。
もし日本が本当に危なくなるとしたら、それは「借金の額が多すぎる」からじゃありません。
一番怖いのは――
「日本円の信用がなくなってしまうこと」なんです。
どういうことかというと、みなさんが今持ってるお札。たとえば1万円札。
よく見たら、ただの紙です(笑)。
でも、その紙が「1万円分の価値がある」とみんなが信じてるからこそ、いろんなものが買えるわけです。
この「信用」がなくなると、「え、円って大丈夫?」ってなって、お金としての価値がどんどん下がっていきます。
それってどうなるの?
たとえば円が信用されなくなると、
「じゃあドルに替えよう」
「金(ゴールド)を買っておこう」
「日本より海外に投資しよう」
っていう人が増えてきます。
こういう動きを、ちょっと難しい言葉で「通貨逃避(つうかとうひ)」といいます。
もちろん、すぐにみんながそうするわけじゃないけど、不安が大きくなるとそういう行動を取る人が出てくることがあります。
「最近マジで、みんなドル建て保険とか始めてる気がする…円ってもう信用ないの?」(@sisan_kakumei)
そう感じる人がいても不思議じゃありませんよね。
石破さんの発言ってどうだったの?
じゃあ、石破首相の「ギリシャより日本のほうが悪い」という発言はどうだったのか?
これは…やっぱりちょっと不用意だったかもしれません。
この発言が直接、日本経済を悪くした!とは言えないけど、市場に不安を与える可能性は十分ありました。
言い方って大事なんですよね。
トップの人が「うちはもうダメです」って言ったら、そりゃ聞いてる人は不安になります。
日本の財政はヤバいの?
というわけで、ここまでの話をまとめるとこうです。
たしかに、日本にはたくさんの借金があります。
でも同時に、海外に貸してるお金や持ってる資産もたくさんあります。
すぐに「日本が破綻!」なんてことにはなりません。
でも、国の信用=日本円の価値が下がるようなことが続くと、生活にじわじわと影響が出るかもしれません。
だからこそ、政治家も私たちも、きちんと正しい情報を見て、落ち着いて考えることが大切ですね。
さて、次は「ギリシャと日本、どこがどう違うの?」という点をしっかり見ていきましょう!
ギリシャとの違いを徹底解説!
さて、「日本の財政はギリシャより悪い」――。
石破首相のこの発言、かなり話題になりましたね。
でも本当にそうなんでしょうか?
「ギリシャ」と「日本」って、そもそも比べられる相手なんでしょうか?
実は、この2つの国、財政の仕組みも、借金の中身も、ぜんぜん違うんです!
今日はその違いを、しっかり、でもわかりやすくお話ししていきます。
ギリシャは共通通貨。日本は自分のお金
まず、ギリシャは「ユーロ」というお金を使ってます。
これはEU(ヨーロッパ連合)に入っている国たちが一緒に使っている共通通貨です。
つまり、自分の国で勝手にお金を増やしたりできません。
たとえば、ギリシャが「借金がやばい!もっとお金が必要だ!」となっても、自分でユーロを発行して対応することはできないんです。
そのせいで、2010年ごろのギリシャは借金が返せなくなって、世界中から信頼をなくしかけました。
一方、日本は「円」という自分の通貨を持っている国です。
いざとなったら、日本銀行(=日銀)が国債を買うことで、通貨を供給して支えることができます。
つまり、日本には借金をうまくコントロールするための特別な仕組みがちゃんとあるということです。
ただし、ここで大事なのは「使いすぎ注意」という点。
通貨を出しすぎると、物価がどんどん上がって生活が苦しくなったり、円の価値が下がったりするリスクもあるんです。
なので、この仕組みはあくまで「最後の手段」として、慎重に使われています。
借金の相手が外国か国内か
次に、「誰から借金をしているのか?」という話。
これ、実はめちゃくちゃ大事なポイントです。
ギリシャの借金は、主に外国(EUやIMFなど)からの借り入れでした。
つまり、お金の貸し手は他の国の政府や大きな金融機関。
なので、もし「返せません!」ってなると、「おい!ちゃんと返せよ!」と外国から厳しく言われちゃいます。
一方で日本の借金はというと、そのほとんどが日本国内での借り入れです。
銀行や保険会社、年金の仕組み、そして日本銀行などが国債を持っています。
つまり、日本人が日本政府にお金を貸してる形なんです。
これって、ある意味「家族の中でのお金の貸し借り」みたいな感じ。
だから、もし一時的に返済が難しくなっても、すぐに国がつぶれるような事態にはなりにくいんですね。
「ギリシャは外国相手、日本は国内相手。比較する意味ある?」(@keizai_jitsuwa)
その通りです!
「稼げてるか?」の違いも重要
もう一つ注目してほしいのが、「経常収支(けいじょうしゅうし)」という指標。
ちょっと難しい言葉ですが、ざっくり言うと「その国がちゃんと稼げてるかどうか」を見るための数字です。
ギリシャは、長いこと赤字が続いていました。
つまり、「使うお金のほうが多くて、稼ぎが少ない」状態だったんです。
一方、日本はというと、ずっと経常収支が黒字。
つまり「ちゃんと稼いでて、海外からの利益も入ってきている国」です。
実際、2024年末時点では、日本の対外純資産は約470兆円もあります。
これだけの資産を持っているというのは、世界の中でもトップクラスです。
「日本って借金多いけど、海外にめっちゃお金貸してるんだよね。だから実は経済的に安定してる国なんだよ」(@world_asset_eye)
そうなんです。
だから、日本は「財政的に安定している」と世界から評価されています。
じゃあ石破首相はなぜあんな発言を?
ここまで違いがあるのに、石破首相はなぜ「日本はギリシャより悪い」と言ってしまったのか?
たぶん、「このままじゃ財政が厳しいから、ちゃんと考えてね」っていうメッセージを送りたかったんだと思います。
でも、例え方がちょっと極端すぎましたよね。
「日本がギリシャよりヤバいって…風邪ひいてる人に『それ、めっちゃ重い病気じゃない?』って言うくらい大げさでしょ」(@makoto_tsukkomi)
まさにこの感じ。
危機感を伝えたい気持ちはわかるけど、比べる相手を間違えると、逆に「え、本当に大丈夫なの?」って不安を広げることにもなりかねません。
まとめ
というわけで、結論です。
日本とギリシャでは、あらゆる点で違いがあります。
- 通貨制度
- 借金の相手
- 稼ぎの力
- 資産の量
だから、石破首相の「日本のほうがギリシャより悪い」という発言は――かなりズレていたと言わざるを得ません。
もちろん、日本の財政にまったく問題がないわけではありません。
借金が増えすぎれば、それに見合う経済政策が必要ですし、私たちの生活にも関わってきます。
でも、正しく比べること、正しく知ることがなにより大切なんです。
「日本はギリシャより悪い」ではなく、
というのが本当の答えなんじゃないでしょうか。