じつは遠野なぎこさん、ずっと足に持病を抱えていたんです。
病名は「足根管症候群(そっこんかんしょうこうぐん)」。
あまり聞きなれない名前ですが、調べてみるとかなりつらい症状がある病気でした。
足根管症候群とは、足首の内側にある“足根管”という通り道で、脛骨神経という神経が圧迫されることによって起こります。
その結果、足の裏にビリビリした痛み、しびれ、焼けるような感覚、または感覚異常などが出るそうです。
たとえば、“砂利道を裸足で歩いてるような感覚”と表現されることもあるようです。
……もうそれだけで「絶対無理!」って思いますよね。
さらに厄介なのが、動いてるときだけじゃなく、夜寝ているときにも痛みが出ること。
「なんで休んでる時まで…」ってツッコミたくなります。
この病気、足首の捻挫や静脈瘤、糖尿病、扁平足、関節炎などが原因で発症することもあるそうです。
いわゆる“神経が圧迫されるタイプの障害”ってことですね。
そんな足根管症候群に、遠野さんも悩まされていたようなんです。
正確な時期は公表されていませんが、元マネージャーの証言によると数年前から症状があったとのこと。
でも――彼女はこのことを公にしていませんでした。
理由は明かされていませんが、プロ意識から隠していた可能性が高そうです。
実際、元マネージャーはこんなふうに語っています。
「足が変形していて、歩くのもつらそうだった」
そして撮影の際には、足首が見えないようにロングスカートやパンツスタイルを選ぶようにしていたとか。
本人は気丈に振る舞っていたけれど、「日常生活も結構つらかったんじゃないかな」と思わずにはいられません。
だって、ちょっとの距離を歩くだけでも痛みを感じたり、階段の上り下りがつらい場合もあるような病気なんです。
それでも表では一切見せなかった。
誰にも気づかれないように、黙っていた。
もう、それだけで「強すぎる」「泣けてくる」と感じた人も多いのではないでしょうか。
もしかすると、この病気の影響で思うように体が動かせず、自宅での生活がますます大変だった可能性もあります。
ただし、この病気と熱中症が直接関係していたかはわかっていません。
あくまで、彼女がこうした慢性的な痛みと向き合っていた事実がある、ということ。
最後まで周囲に弱音を見せずに、静かに闘っていた遠野なぎこさん。
その姿勢に、改めて心から敬意を感じます。