紅白の出場者が発表されるたび、名前があるかどうか注目されるアーティスト――藤井風。
ところが2025年、藤井風さんの名前がどこにも見当たりません。
落選?それとも辞退?SNSではさまざまな憶測が飛び交い、驚きや納得、複雑な声が広がっています。
ただ出なかっただけでは片づけられない、この静かな“不在”。
毎年インパクトを残してきた彼が、なぜ今年は紅白にいないのか。
そこには、単なる出場可否だけでは語れない理由があるのかもしれません。
この記事では、藤井風が紅白に出ないワケに迫っていきます。
藤井風が紅白2025に出ないワケ
2025年の紅白出場アーティストが発表されて、「えっ、藤井風いないの!?」とSNSがざわつきました。
紅白って年末の風物詩なのに、毎年楽しみにしていた人からすると、まさに寝耳に水。
それもそのはず、藤井風といえば“紅白の華”と呼ばれるほどの存在だったからです。
では、ここでちょっとだけおさらい。
彼のこれまでの紅白出演をかんたんに振り返ってみましょう。
2021年:「きらり」〜「燃えよ」のメドレー。
岡山の実家前からスタートするという演出で「なんじゃこれ!」と話題沸騰。
2022年:「まつり」を披露。
メッセージ性たっぷりのパフォーマンスで「美術館みたい」と称賛の声。
2024年:「満ちてゆく」をニューヨークから中継。
静けさの中に力強さがあり、「沁みすぎる」と話題に。
※2023年は出演なし
こんなにも毎回、音楽番組の枠を超えて“アート体験”みたいなステージを見せてきた藤井風。
それだけに、今年の名前なしは「なぜ?」が止まりません。
ちなみに、2025年の紅白は例年より出演者が少なめ。
白組はわずか17組で、初出場が2組のみというコンパクトな編成。
そのうえ、昨年出場していた星野源、米津玄師、RADWIMPS、King Gnuといったそうそうたるメンバーがごそっと落選。
「なんで大物がこんなにいないの?」
と首をかしげる人が続出しています。
紅白おもんねぇなぁ、、
藤井風も星野源も米津玄師も出ないのかよ pic.twitter.com/AlSvX47TJH— アキ (@MTO99306437) November 14, 2025
一方で、今年のNHKは11月に藤井風のMUSIC SPECIALを2回も放送。
これは明らかに“特別枠”の扱いです。
しかも、海外ツアーは日産スタジアム2日間ソールドアウト。
これ、正直言って年末に紅白がなくても、アーティストとしての格は十分すぎるほど。
「出ない=落ち目」とはまったく真逆。
むしろ、「出ないことで神秘性を増してる」――そんな風に感じる人も多いのでは?
さて、ここまでが今回の“前提整理”です。
次の見出しでは、噂されている“辞退説”について掘り下げていきますよ。
落選ではなく辞退の可能性も
そもそも今年の紅白、藤井風が“落選”したとは言いきれないんです。
というのも、ここまでの流れを見ていると、「出られなかった」じゃなくて「出なかった」――つまり本人サイドから“辞退した”可能性のほうが高そうなんですよね。
その根拠、いくつかあります。
まずひとつは、2025年の活動スタイル。
藤井風は今年、海外レーベルとタッグを組み、英語詞中心のアルバム『Prema』をリリースしました。
リード曲「Love Like This」や「Hachikō」はSNSでも話題になりましたが、どちらかというと“売れ筋J-POP”とは距離を置いた、じっくりと聴かせるタイプの曲が並んでいます。
紅白の選考は非公開ながら、実際には「その年にどれだけヒットしたか」が大きなポイント。
- CDや配信の売上
- ストリーミング再生数
- SNSのバズり方
こういった指標を重視すると言われています。
その点でいうと、今年の藤井風はあまり“数字重視”の活動ではなかったようにも見えます。
でも、それはあくまでNHK側の基準の話。
アーティスト本人の気持ちはどうだったのでしょう?
ここで注目したいのが、彼の“人となり”です。
テレビでの露出が少ないことでも知られる藤井風ですが、それは単に「出たくない」ではなく、自分のペースを守るため。
紅白って準備がすごく多いことで有名で、演出、照明、音合わせ、リハーサルにインタビュー……と、本番までに何度も拘束されるスケジュールが組まれます。
しかも1曲あたり3〜4分に収めなきゃいけない。
演出に自由がきかないことも多い。
これはもう、藤井風のように「自然体」や「心の余白」を大事にするタイプには、なかなかハードな条件なんじゃないかと思います。
だから、こんな理由が考えられます。
- テレビ出演自体が少なめ
- 決まった枠に収まるより、自由な表現を優先
- 年末にライブやMV制作が続いている
- 海外活動とのスケジュールが重なった可能性
実際、海外ツアーを終えたばかりで、年末は制作活動や休養にあてたいという声も出ています。
海外ツアーの延長で、スケジュールが詰まっていた可能性もありますね。
さらに、過去にはYouTubeで“寝そべり配信”のような、ゆったりした年越しコンテンツを公開していたことも。
ステージの上じゃなくても、自分のスタイルで“年の締め”を届ける方法を、ちゃんと持ってるんですよね。
そして何より、紅白を断っても特別扱いされているような空気すらあります。
NHKは今年、藤井風の特集番組「MUSIC SPECIAL」を2回も放送。
これは異例の厚遇です。
ただ、ファンの間ではこんな声も。
普段は音楽番組に出ない大物が紅白は特別に出るよってスタンスが好きなだけに去年と比べると今年のは…
B’zがサプライズで登場からの藤井風の本当に生放送1発撮り?みたいな神がかった演出や米津玄師が朝ドラ主題歌担当だからこそ再び出てくれた去年はマジで良かったんだなと改めて痛感…🥺#NHK紅白 pic.twitter.com/TF13Q275Sp— あいる (@hinatanoisl) November 14, 2025
落選か?辞退か?という議論、もはや答えは明確じゃなくても、ファンが知りたいのはその裏にある想いです。
次は、なぜ藤井風が“あえて”出なかったのか。
その理由を、もう少し深く掘ってみましょう。
藤井風が紅白に出ない本当の理由
紅白に名前がない。
紅白藤井風いない…🥲
— 👽 (@ganosub_ex) November 14, 2025
それだけで、なんだか年末が少し静かに感じる人も多いかもしれません。
でも、今回の「不出場」、ただの落選じゃなさそうなんです。
藤井風が紅白2025に出なかった“本当の理由”。
それは、いくつかの要因が重なった結果の“選択”だったのではないでしょうか。
まず、今年の活動を振り返ってみると――。
2025年は、英語詞のアルバム『Prema』をリリース。
リード曲の「Love Like This」や「Hachikō」は、SNSでも話題になっていましたね。
発表翌日の11月15日には、『Prema』のストリーミング再生が前日比で20%増加というデータも出ていて、紅白に出なくてもその注目度はすごいことに。
しかも、今年の藤井風はNA Tour 2025(北米ツアー)を成功させたばかり。
チケットは全会場ソールドアウト、総収益はなんと100億円超という報道も。
この流れを考えると、国内テレビよりも、グローバル展開にフォーカスしていた1年だったのかもしれません。
ではなぜ、紅白に出なかったのか?
想像してみると、こんな理由が重なったのかも。
- 北米ツアーでの過密スケジュール
- CD売上などの数字面で紅白向きの爆発ヒットがなかったこと
- 演出や放送枠の制約と、藤井風の表現スタイルが合わなかったこと
- “心の余白”を大切にする哲学とのズレ
このあたりが、本人の「出ない」という判断に繋がったのではと考えられています。
実際、藤井風はこれまでも“自分軸”を貫いてきました。
紅白でパジャマ姿のパフォーマンスを見せたり、選曲で物議をかもしたこともありましたよね。
でも、それでも彼はブレなかった。
だからこそ、今年もまた、無理に合わせずに“出ない”という選択をしたのではないでしょうか。
藤井風は、決してテレビを軽視しているわけじゃない。
ただ、自分の音楽に合う場所、時間、形をとことん追求しているんです。
そして紅白という舞台は、必ずしもその価値観とぴったりハマるわけではなかった。
それだけの話かもしれません。
伝統に重きを置く紅白。
それに対し、“今”を大切にする藤井風。
どちらも正しいし、どちらも魅力的。
でも今年は、そのふたつが重ならなかった。
それだけのことなんです。
つまり、落選じゃなく“あえての辞退”――。
その裏には、彼らしいポリシーと覚悟がしっかりとありました。
紅白に出ないことがニュースになる。
むしろ、それが藤井風というアーティストの存在感を物語っている気がします。
藤井風が紅白2025に出ない理由は?
そう聞かれたら、きっとこう答える人が増えるはずです。
「出なかったんじゃなくて、“出る必要がなかった”んだよ」と。




