オフシーズンの静かな話題として、人的補償とプロテクトリストが注目を集めています。
西武ライオンズの選手編成が大きく動く一方で、DeNAベイスターズの補強戦略も着実に進行中。
今回の補償は、両チームにとって“未来を左右する分岐点”になるかもしれません。
二遊間や中継ぎ左腕といった補強ポイントに、どんな選手がハマるのか。
西武が外すその一人に、思わぬ展開が待っている可能性も――
見逃せない読み合いと判断の連続。
その背景と予測をじっくりひも解きます。
FA選手を獲得したチームには、「代わりに誰かを持っていかれる」というルールがあります。
これが、いわゆる人的補償制度です。
そして、そのときに「うちのこの28人は触らないでね」と守れる仕組みが、プロテクト制度なんです。
西武ライオンズにとって、これがいままさに注目の的。
なぜかというと――
DeNAからFAで移籍してくる桑原将志の補償として、DeNAが西武から選手を1人指名できるからです。
もうすでに、11月25日に契約合意が発表されています。
DeNAは即座に補償交渉をスタート。
Xでは「狙いは中継ぎか?」「栗山巧の引退はその布石?」といった投稿が乱れ飛び、ファンの考察合戦が始まっています。
このプロテクト制度、表面だけ見れば単純ですが、実は奥が深いんです。
西武には「和田式プロテクト」という忘れられないトラウマがあります。
これは、ソフトバンクが山川穂高のFA移籍のとき、あえてベテランの和田毅をリストから外してきたこと。
西武はこれに引っかかり、期待していた若手を取れずに大失敗した…という痛い過去。
そんな経験があるからこそ、西武はベテランを優先して守る“情の球団”と言われてきました。
でも、2025年は監督が西口文也に交代。
新体制のもと、チームは世代交代を前面に出してきています。
スポンサーからは「主力の流出は困るよ」という声もあるなかで、若手重視の方向へどこまで踏み切れるかが焦点です。
もちろん、「今井達也(エース)」「山川穂高(主砲)」「源田壮亮(守備の要)」あたりは鉄板で守るでしょう。
だけど一方で、Xでは「佐藤隼輔みたいな中堅どころが危ないんじゃ?」という声もあり、ベテラン内野手をプロテクト外にするという大胆予想もちらほら。
DeNAが中継ぎ左腕を狙っていることを考えると、これはあり得る話なんです。
28人の枠は、じつはとても狭い。
「あと3人、誰にする?」で頭を抱える首脳陣の様子が目に浮かぶようです。
プロテクトというのは、単なる名簿づくりじゃありません。
今の戦力、未来の戦力、そしてチームの顔――
全部を天びんにかけた、究極の“選択”なのです。
さて、ではその選択で「外れる可能性のある選手」は誰なのか?
いよいよ次の見出しで、その本命たちに迫っていきましょう。
今いちばん気になるのは、「西武の誰が外されるのか?」という話。
これは選手本人にとってはもちろん、ファンにとっても落ち着かない話題です。
お昼のX(旧Twitter)をのぞけば、すぐに見つかる予想ポストの嵐。
11月25日の桑原将志獲得発表の直後にはこんな声も。
実際、リストから外れる可能性が高いのは誰なのか?
まず、よく名前が挙がっているのがベテラン勢です。
栗山巧は11月25日に引退を正式表明。
中村剛也も現時点で引退こそ発表されていませんが、球団内外では「今季で一区切り」と見る声が優勢です。
そして炭谷銀仁朗。
若手捕手の台頭もあり、バックアップ需要はあるものの、リストから外れる線が濃くなってきました。
一方で、“今も戦力”だけど“ギリギリのライン”にいる中堅選手たちも注目されています。
まつだ剛、防御率4.50で8勝を挙げた右腕。
頼れる先発ではありますが、「他の投手を優先して守るのでは?」という声もちらほら。
そして、外れ候補として特に名前が多く出ているのが佐藤龍世。
若手左腕として防御率2.50、20ホールドと好成績を残しながら、プロテクト枠との兼ね合いで外される可能性が取り沙汰されています。
DeNAの補強ポイント(中継ぎ左腕)にピタリと合致しているだけに、「取られたら大ダメージ」という声も根強いです。
さらに、将来の主軸候補と目されながらも、一軍定着がまだの若手――
松本航のような大砲タイプも、DeNAが“おいしい”と思う可能性があります。
今は使いどころに困っているけれど、「他球団なら即戦力」みたいなタイプは、まさに人的補償で狙われる典型です。
そして背景には、西武の“選手層の変化”もあります。
2025年オフの戦力外・引退で、支配下選手は70名弱にまでスリム化。
一見プロテクトしやすそうに見えるけれど、ベテランを優先すると逆に“未来の柱”が漏れてしまう危うさがあるんです。
DeNAファン側からも「西武のベテラン外し、若手チャンス」といった読みが広がっています。
人的補償とは、相手の戦力を“読むゲーム”。
だからこそ、リストから外れる名前をめぐって、こんなにも議論が白熱するんです。
そして、狙っている側のDeNAはどう動くのか――
次の章では、補強ニーズの中身を探っていきます。
DeNAがこのオフで一番強化したいのは、ずばり中継ぎ投手――とくに左のリリーフです。
理由ははっきりしています。
2025年シーズン、DeNAはセ・リーグ2位でフィニッシュ。
9月28日の最終戦でCS本拠地を確保しながら、首位阪神とは13ゲーム差。
打撃成績はリーグトップ、先発も2位と文句なし。
でも、中継ぎの防御率はリーグ6位と大きく出遅れていたんです。
この“穴”をどう埋めるかが、来季優勝へのカギ。
フロントも「中継ぎの底上げこそ最優先」と位置づけています。
そこにタイミングよくやってきたのが――桑原将志のFA移籍。
そして候補に挙がっているのは、防御率2.50、20ホールドの佐藤龍世。
DeNAがずっと欲しかった“左投げ・実績あり・即戦力”という三拍子がそろっていて、まさに最適解。
さらに、まつだ剛のような中堅先発タイプも「リリーフ適性あり」として注目度アップ。
一軍経験がありながら安定感に課題があるタイプは、配置転換で化ける可能性もあるんです。
そして忘れてはいけないのが二遊間。
牧秀悟の相棒ポジションが固定されておらず、守備ミスが足を引っぱっている現状。
そこに外崎修汰のような職人タイプが入れば、チームバランスがグッと締まる。
実際、Xでは「外崎がくれば牧はより打撃に集中できる」といった意見も拡散中です。
外野手も補強候補の一角ですが、外国人枠や内部育成とバッティングする可能性があり、やや優先度は下がります。
とはいえ、センター守備+右打ちのバランスを考えると、選択肢としては十分ありえます。
DeNAの補強は、ピンポイントで“弱点を埋める”実利主義。
FAやトレードで取りこぼした穴を、人的補償でしっかり埋めていくのが基本スタイルです。
だから今回の人的補償――
西武が誰をプロテクトから外すのか?
それはそのまま、DeNAが誰をターゲットにするかにつながるわけです。
西武の誰が外れるのか。
プロテクトリスト予想と、DeNAの補強ニーズ。
この両者の読み合いこそが、今回最大の見どころです。
2025年オフの静かな駆け引きが、来シーズンの優勝争いを左右するかもしれません。
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