2025年7月18日、小原日登美さんがこの世を去ったという知らせが全国を駆け巡りました。
享年44歳。
ロンドン五輪の金メダリストとして記憶に残る彼女の突然の訃報に、多くの人がショックを受け、「信じられない…」という声がSNS上にあふれました。
小原日登美さんの死因は何だったのでしょうか?
こちらが小原日登美さんのプロフィールです。
女子レスリング界の象徴的存在として知られる小原日登美さんは、1981年1月4日に青森県で生まれました。
青森県にある「青森県立八戸工業大学第一高等学校」からスタートし、進学先は女子レスリングの名門、中京女子大学(現在の至学館大学)。
そこから自衛隊に進み、本格的な競技人生が始まります。
そもそもレスリングとの出会いは、もっとずっと前。
子ども時代から八戸の「八戸キッズ」で汗を流していて、全国でも有名なクラブなんです。
その実力が一気に花開いたのが1998年。
高校3年生のとき、「全国高等学校女子レスリング選手権」の50kg級で見事優勝。
でもそれだけじゃない。
翌1999年には、全日本女子学生選手権51kg級と、さらに全日本選手権まで制覇。
若干18〜19歳で国内タイトル総ナメとか、スゴすぎん?って話です。
さらに、2008年には世界選手権で初優勝を飾ります。
この頃には「日本女子レスリング界のエース」として、名実ともにその地位を確立していました。
ところが、順調だった道のりにも“急ブレーキ”がかかるんです。
膝の大ケガ──。
その影響で代表から外れ、一時は競技から距離を置くことになります。
普通ならそこで心折れるところなんですが、小原さんは違いました。
2004年にはしっかり復帰。
さらに2008年には現役をいったん引退するも、「やっぱりもう一回やってみよう」と2010年にカムバック。
この年には、同じくレスリング経験者で自衛官の小原康司さんとご結婚。
ちなみにこの旦那さん、めちゃくちゃ理解ある方だったみたいで。
家庭の支えを得ながら、再び試合に挑む日々が始まります。
そして2011年。
登録名を「小原日登美」に変更し(旧姓については諸説あるので記載は控えます)、再スタートを切ります。
この年の世界選手権ではなんと、8度目の優勝!
そして翌2012年──ロンドン五輪です。
初出場で、金メダル。
ねえ、ちょっとドラマかよ?って思いません?
日本中が湧いたあの瞬間、覚えてる方も多いはずです。
試合後、潔く「引退します」と宣言。
でもそこからがまたすごい。
出産、育児という新しいステージに進みながら、再び自衛隊体育学校へ。
今度は“教える立場”として若手を支えるようになります。
そして2025年1月には、ついに女子レスリング日本代表のコーチに就任。
アスリートとしての道を極めた彼女が、次世代を育てる役割を担う──まさに“第2のキャリア”を歩んでいた最中の出来事でした。
そんな中での突然の訃報。
「まだこれからじゃなかったの…?」
誰もが、そう思ったはずです。
現時点で、死因は公表されていません。
自衛隊体育学校は取材に対し、「ご遺族の心情やプライバシーへの配慮のため、詳細は差し控える」とコメントしています。
つまり、報道も公式機関も慎重な姿勢を崩していないということ。
ここは、読み手である私たちも冷静に受け止めたいところです。
ただ、一部のSNSでは「何があったの?」「うつ病が再発したのでは?」など、さまざまな憶測が広まりました。
ですが、公式な情報は何ひとつ出ておらず、あくまで“推測の域”を出るものではありません。
これ、ちょっと危ない流れですよね。
では、小原さんには以前から何か兆候があったのでしょうか?
過去の報道では、厳しい減量生活の中で、体調不良や精神的に追い詰められる時期があったことが明かされています。
「食べたらダメ」
「痩せないと勝てない」
というプレッシャーは、私たちの想像以上。
無月経や体重増加など、アスリート特有の“見えないダメージ”が蓄積していたことは事実です。
それが心の健康にどう影響していたのか──外からはわかりません。
にもかかわらず、SNSで「たぶん自死だよね」と軽く言い切ってしまう投稿があるのも事実。
こういうとき、何より大切なのは“静かに待つ姿勢”なのではないでしょうか。
メディアやネット上では、憶測を控え、公式な発表を尊重する空気がもっと必要。
「真相を知りたい」という気持ちはわかりますが、まずは故人とご遺族への敬意を忘れたくないところです。
小原日登美さんに関して、SNSの一部では「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」との関連を指摘する投稿が見られます。
PCOSは、女性の間で比較的多く見られる内分泌系の疾患の一つで、月経不順や排卵障害、ホルモンバランスの異常によるニキビや多毛などの症状が生じるとされています。
また、妊娠しづらくなる可能性や、将来的な糖尿病・心血管疾患のリスクとも関連があるとされており、専門的な治療や生活習慣の管理が求められる疾患です。
現役を引退した後、「両親に孫を見せてあげたい」という思いから、夫婦で妊娠に向けた検査を受けた際、医師からはこう伝えられたそうです。
「無月経に加えて、排卵を妨げる多嚢胞性卵巣症候群がある。排卵誘発剤が必要になるでしょう」
でも2014年に第1子、2016年に第2子を出産しています。
この病気は死亡リスクが47%高いそうです。
この病気なのか、事故なのか真相は不明となっています。
うつ病や過食症に悩んでいた過去もあったようです。
小原日登美さんのご冥福をお祈りいたします。
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