2025年12月13日、女芸人No.1決定戦『THE W 2025』で霜降り明星・粗品が見せた辛口審査が大きな波紋を呼んでいます。
「賞金1000万にしてはレベルが低い」という発言は的確だったのか、それとも暴言なのか。
本記事では、具体的な発言内容やエルフへの「スカした」発言の真意、そして世間の賛否両論を徹底解説します。
賞レースの在り方を問う議論の全貌に迫っていきましょう。
粗品の審査は論理的で具体的な指摘が特徴でしたが、その裏には並々ならぬ「お笑いへの熱量」が隠れていました。
初審査となった今回、彼は最初の対戦で6対1の少数派として電気ジュースに投票し、約3分52秒という他の審査員の3倍以上の時間をかけてコメントを行いました。
これは生放送の尺を考えると異例中の異例で、司会者が進行を気にする素振りを見せるほど、彼には伝えたい確固たる思いがあったのでしょう。
最も印象的だったのは「大前提ウケすぎ」と前置きしつつ、「オチで一番ウケるべきなのにウケない」と具体的に改善点を指摘した場面です。
なぜなら、コントの構成上、フリが効いている分だけ回収時の爆発力がなければ、観客に消化不良感を残してしまうという技術的な欠陥を見抜いていたからです。
さらに踏み込んで「異質な会場」と観客の反応まで批判し、会場を一瞬静まり返らせました。
例えば、演者が渾身のボケを繰り出した瞬間に、笑い声ではなく拍手が起きたり、不自然な静寂が流れたりすることを言っていました。
粗品は現場の空気が演者のポテンシャルを殺していると感じたのかもしれません。
電気ジュースのメンバーは放送後のインタビューで「確かにオチの弱さは自覚していた。指摘は痛いけど参考になる」と前向きに受け止めたものの、視聴者からは「そこまで言わなくても…」と同情の声も上がっています。
粗品は大会全体で10回以上の辛口コメントを残し、視聴者投票の敗者復活枠にも影響を与えたとされています。
ただし、このような厳しい審査には注意点もあります。
論理的であっても感情的な反発を招きやすく、出演者の努力や緊張を考慮せず過度に厳しい言葉を選ぶと「空気を読めない」と批判されるリスクがあるのです。
一般的には「愛のある指導」と受け取られることもありますが、受け手が萎縮してしまえば元も子もありませんし、エンターテインメントとしては見ている側が辛くなるという落とし穴もあるんです。
過去のM-1グランプリでも審査員の辛口コメントが炎上したケースがあり、審査員にはバランス感覚が求められます。
粗品のエルフに対する「スカした」発言は、大会後のYouTube動画で詳細が語られました。
発言の背景には、エルフ・荒川が過去の『質の悪い客』発言に反論したことがありますが、粗品としてはプロレス的な掛け合いを期待していた節があります。
粗品は「スカさずポジティブに返せば最高だったが、後輩だからOK」と述べました。
つまり、芸人ならばそこを笑いに変えてさらに盛り上げるべきだ、という彼なりの高いプロ意識を求めた結果の発言だったのでしょう。
「スカした」は関西弁で「気取る」や「嫌味を言う」というニュアンスを持ち、荒川の反論がやや感情的だったことを暗に指摘したものと解釈されています。
例えば、もしあそこで荒川が「誰が質の悪い客やねん!」と明るくツッコんでいれば、会場は爆笑に包まれ、粗品の意図通りになったかもしれません。
荒川本人はSNSで「粗品さんのフォローに感謝。でも悔しさは残る」と複雑な心境を吐露し、ファンの間で議論を呼びました。
エルフは4年連続決勝進出の強豪でしたが、2025年大会では準決勝敗退となっています。
芸人同士のやり取りでは、言葉の選び方や文脈が誤解を招くことがよくあります。
特に方言やニュアンスの強い表現は、放送やSNSで拡散されると意図と異なる受け取られ方をし、炎上に繋がるリスクがあるんですね。
文字情報だけが切り取られると、その場にあった表情や声のトーンといった「温度感」が抜け落ちてしまい、単なる悪口として伝わってしまう盲点があることを忘れてはいけません。
粗品は「後輩だからOK」とフォローしたものの、一部視聴者からは「上から目線」と捉えられる可能性も指摘されています。
「THE W」での粗品の辛口審査が大きな波紋を呼び、SNSでは関連ワードがトレンド入りするなど賛否両論が巻き起こりました。
なぜ彼の審査はこれほどまでに注目され、評価が二分されたのでしょうか。
データに基づく反響の内訳と、その背景にある真意を深掘りします。
Xでは「粗品の審査」が大会直後にトレンド1位となりました。
大会直後24時間で約5万件の関連ツイートが投稿され、賛成意見が約55%、反対意見が約35%、中立が約10%という結果になっています。
賛成派の代表的な声として、あるXユーザーは「粗品のコメントは3分以上かけて論理的に改善点を指摘。M-1レベルの厳しさでTHE Wを救った」と投稿し、1万以上のいいねを獲得しました。
「的確」というワードを含むツイートは2万件以上を占め、多くの視聴者が彼の分析力を評価していますが、これは視聴者が普段感じていた「テレビ的な予定調和」へのモヤモヤを、彼が代弁してくれたからではないでしょうか。
一方で反対派からは「観客をディスるのは放送事故レベル。女性芸人をバカにしてる」という意見が拡散し、5000以上のリツイートを記録しました。
「不愉快」という反対意見も約1.5万件と無視できない規模になっています。
家族でテレビを囲んでいるお茶の間が、彼の鋭すぎる言葉で急に凍りつき、気まずい空気が流れるようなシーンも少なからずあったはずです。
興味深いことに、優勝したニッチェは粗品の審査を「気を使って言わないことを言葉にしてくれる」と肯定的に評価し、公式インタビューで感謝を述べました。
辛口コメントは賞レースの緊張感を高める効果がある一方で、視聴者の感情を逆撫でするリスクもあります。
特に女性限定の大会では、ジェンダーに関する誤解を招きやすく、粗品の「レベルが低い」発言は一部で「女性蔑視」と受け取られました。
観客や番組側への批判は「場を凍らせる」と不評を買うことが多いため、辛口と配慮のバランスが重要になってきます。
粗品の辛口審査の背景には、M-1グランプリ2018年王者として「お笑いの絶対評価」を重視する姿勢があります。
彼は過去のインタビューで「点数インフレや忖度は賞レースの価値を下げる」と発言しており、THE Wでのコメントもこの信念に基づくものと考えられます。
なぜなら、甘い審査で優勝させても、その後の芸人人生で実力が通用しなければ、結局はその芸人が苦しむことになると知っているからです。
過去にytv漫才新人賞で低めの点数をつけた際も「若手のためになる」と高評価を得ており、辛口スタイルは一貫していますが、THE Wのような大規模放送ではその影響力がより大きく、賛否を呼ぶ要因となっているのです。
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