映画を観たあとの余韻って、人によってまったく違いますよね。
ましてや、少し重めのテーマや“気まずさ”を含む作品となれば、感じ方も十人十色。
『国宝』は、そんな“観客の揺れ”まで含めて話題になっている映画です。
レーティングはPG12。
でも、単にその数字だけでは測れない空気がある。
Xには、「誰と観たか」「どの場面でグッときたか」「なぜあの描写に心がザワついたのか」…そんなリアルな声が次々と投稿されています。
映倫の判断とは別に、実際の反応はどうだったのか?
この記事では、映画『国宝』を観た人たちの率直な感想から、その“体感PG12”の中身を探っていきます。
「これPG12で済むの…?」
映画『国宝』を観たあと、そんな感想を抱いた人は少なくありません。
PG12は、「12歳未満の子どもが観るとき、保護者の助言や指導が必要」というレーティング。
R指定ほど厳しくないとはいえ、『国宝』の場合は「事前に内容を把握しておきたい」と感じる場面が多々あります。
では、具体的にどのシーンが問題視されたのか。
映倫(映画倫理機構)が挙げた理由は次の2つです。
まず前者について。
物語の中で最も衝撃的なのが、冒頭にある主人公・喜久雄の父親がヤクザの抗争で銃殺される場面です。
少年時代の喜久雄が、目の前で父の命を奪われる…
銃声、血の描写、そして無力感。
「これ、小学生と観てたら絶対空気ヤバいやつ…」というポストにも、うなずく人が続出していました。
さらに、歌舞伎の稽古シーンでは、師匠による殴打や過酷な練習によって怪我をする描写があり、リアルさが際立ちます。
中盤以降、病気や稽古による吐血シーンも複数登場。
中でも終盤の襲名披露での吐血は、舞台上で起こるだけに、観客の目に強く焼きつきます。
次に飲酒シーンですが、物語の中には、20歳未満のキャラクターが酒を飲む場面が描かれています。
どのキャラか、という具体名は出ていませんが、歌舞伎やヤクザという設定の中では違和感がない一方で、倫理的にはアウトとされたようです。
また、性的な描写もPG12指定の要因のひとつ。
森七菜ら女性キャラクターとのベッドシーンは控えめながら、雰囲気や動きが妙にリアル。
「表情と背中しか映らないのに、何だか直視できない…」という声も。
親子や異性同士で観る場合には、気まずく感じる可能性が高いです。
刺青についても触れておきましょう。
主人公が成人後に背中に刺青を入れる場面がありますが、このシーンが持つ“ヤクザ性”が、未成年の観客には刺激が強いと判断された可能性もあります。
つまり、『国宝』は暴力・性・飲酒の描写がどれも控えめだけど、しっかり存在しています。
それらが物語の展開や人物の背景を深めるためのものとはいえ、12歳未満の観客には説明やフォローが必要だと、映倫は判断したのでしょう。
「深いテーマと、リアルな描写」
このバランスが、本作の魅力でもあり、注意すべき点でもあるのです。
PG12って、どのくらいの内容から当てはまるんだろう?
そんな疑問を持った人、けっこう多いと思います。
Xでも、そんなツッコミ混じりの感想が目立っていました。
PG12というレーティングは、「12歳未満の観客は保護者の助言・指導が必要」というもの。
つまり、大人の判断次第では観せてもいいけど、内容的に少し引っかかるものがある、という区分なんです。
だからこそ問題になるのが、“どこからがPG12なのか”。
映倫(映画倫理機構)は、描写の強度や物語での必要性、観客への影響などを総合的に判断して、「適切な範囲にとどまっているか」を見ています。
単に暴力や性的表現があるから、という理由だけではありません。
たとえば『国宝』では、冒頭に主人公・喜久雄の父親がヤクザの抗争で銃殺される場面があります。
何が衝撃かというと、少年の目の前で父親が殺されるという構図。
これは視覚的な暴力以上に、精神的インパクトが大きい。
また、歌舞伎の稽古シーンでは、厳しい師弟関係が描かれ、殴打や怪我の描写もリアル。
中盤以降、病気や稽古による吐血シーンが何度も出てきて、観る人によっては強烈に感じられる場面です。
そして忘れてはいけないのが、性的描写。
森七菜ら女性キャラとのベッドシーンは、直接的な描写は控えめですが、背中や表情、動きが妙にリアル。
これ、映倫的には「軽度な性描写」だが、観客には「観る相手によっては拷問!」と感じられるほどの“気まずさ”があります。
さらに、飲酒の描写も。
日本の法律では20歳未満の飲酒は禁止されています。
『国宝』では、歌舞伎やヤクザの世界観の中で、20歳未満のキャラが酒を飲むシーンが含まれており、これが映倫の指定理由のひとつになりました。
つまり、“PG12の境界線”とは、単なる映像表現の濃さではなく、その描写がどんな文脈で出てくるか、どう影響するかを含めて判断されるものなんです。
PG12の“線引き”は人それぞれ。
そして、だからこそ事前に把握しておくことが大事なんですね。
映画『国宝』を観終わったあと、多くの人がこうつぶやいています。
今年一番の映画だったと。
『国宝』がPG12指定になった理由を探る中で、実際に観た人たちのリアルな声、それは絶対見たほうがいい!と言う言葉でした。
Xでは、公開直後から感想が爆発的に投稿され、特に吉沢亮と横浜流星の演技に「まさに魂のぶつかり合い」「これぞ日本映画の本気」といった絶賛があふれました。
観ているこちらも思わず息をのむ、まさに衝撃の瞬間は、しんどすぎて叫び出しそうになった人も。
この演出が、「命と芸のはざまで生きる男」というテーマを強く浮き彫りにしています。
そして物語の深層には、成人後の背中の刺青、ヤクザの過去が絡む任侠の影、そして父との関係や血の宿命という、重く複雑な背景が横たわっています。
そのぶん、物語の空気もずっしり重い。
画面に映るものだけでなく、その裏にある人生の痛みが観客にじわじわと染みてくる構造です。
だから、「ただのPG12指定」と侮ると、かなり深く刺さります。
逆に、PG12指定とあることで怖くて見に行けない人もいるようです。
途中で歌舞伎を見に来たのか、映画を見に来たのか分からなくなる人もいました。
絶賛も、警戒も、戸惑いも。
すべてがこの作品の深みを物語っています。
『国宝』という映画は、ただ観るだけじゃなく、観たあとに何を感じ誰と語り合うかまで含めて完成する——そんな映画かもしれません。
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