わざわざLANケーブルを用意して、PS5を有線で繋いだのに──なぜかオンラインでマッチングできない。
Wi-Fiなら問題なく繋がるのに、なぜ有線にすると拒まれるのか。
「まさかケーブルが壊れてる?」
「回線のせい?」
と悩んで検索を繰り返す。
それでも「NATタイプ3」「ポート開放」「DMZ」なんて言葉ばかり出てきて、よけいに混乱してしまう。
実はこの現象、特定のルーターやプロバイダの組み合わせで、よく起きる“あるある”なんです。
とくに、J:COM回線×HUMAXルーターという組み合わせでは、初心者が見落としがちな「接続設定の盲点」が存在します。
このページでは、PS5でマッチングできない理由から初心者でもできる設定の見直し方まで、実際に多くの人がつまずいたポイントを、順を追って丁寧にひもといていきます。
PS5でマッチングできない理由
X
「えオンライン繋がらないの俺だけ?」
『エルデンリング』でマッチングを待ち続ける夜、そんな不安に包まれたこと、ありませんか?
PS5を買った。
LANケーブルで繋いだ。
なのにマッチングしない。
Xにも、そんな声があがっています。
Wi-Fiだと普通に繋がるのに、なんで有線だとダメなの…?
これ、意外にもよくある話です。
Wi-Fi接続でNATタイプが「タイプ2」になるのは、ルーターがWi-Fiに対して「UPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)」という機能を使って、自動で通信に必要なポートを開けてくれているからかもしれません。
つまり、「通っていいよー」ってWi-Fi接続にだけ優しくしてる状態。
ところが、有線接続ではこの“自動ドア”がうまく作動していないことがあるんです。
その結果、PS5が「NATタイプ3」、つまり“門が閉まっている状態”になってしまう。
この「NATタイプ」というのは、簡単に言うと「この通信、誰とでも通していいかどうか」の設定のこと。
NATタイプ3は「ストリクト」。
通信の門がガッチリ閉じられている状態です。
どれくらい閉じてるかというと、「お祭りに来たのに関係者パスを忘れて、入場口で止められてるレベル」。
つまり、マッチングの相手から“見えない”し、自分も“見つけられない”。
「こっちは準備万端なのに、呼び出しベルが届かない」みたいな状態。
ここで勘違いしがちなのが、「回線速度が遅いからかな?」という推測。
でも違います。
回線速度が速く、接続が安定していても、NATタイプ3だと通信ポートが制限されているため、こんな状態です。
いわば「道路は空いてるのに、料金所が開いてない」みたいなこと。
こうなると、どんなに高性能なLANケーブルを使っていても、いいルーターを持っていても、肝心の“門”が閉まっていれば意味がないのです。
「なんでやねん」
「Wi-Fiの方がスイスイ進んでるやん」
「有線のほうがエライと思ってたのに…」
と突っ込みたくもなります。
でも大丈夫。
原因が分かれば、対処法もちゃんとあります。
PS5の「NATタイプ3問題」、意外と多くの人が同じ沼にハマってます。
「オレだけじゃなかったんだ」と気づけたら、ちょっとホッとしませんか?
次の章では、なぜ“有線接続のときだけ”拒まれてしまうのか、そのカラクリをやさしく解説します。
なぜ有線接続は拒まれる?
「LANケーブルって最強じゃないの?」
「なんでわざわざ有線で繋いでんのに、ネット拒まれとんねん」
そう思った方、たぶん正解です。
でも、PS5の世界では“有線が正義”とは限らないんです。
それは、有線接続の裏側では、思ったより多くの通信ルールが関わっているからです。
たとえばWi-Fi接続だと、ルーターの「UPnP(ユニバーサルプラグ・アンド・プレイ)」という機能が働き、PS5に必要な通信ポートを自動で開けてくれることが多いです。
「よし、通っていいよ〜」と、通信の通行許可証を自動で発行してくれるイメージです。
ところが、有線接続ではルーターの設定やファームウェアの違いによって、このUPnP機能が有効になっていなかったり、優先的に働かなかったりすることがあります。
これが“Wi-Fiだと繋がるのに、有線だとマッチングできない”という状況を引き起こします。
つまり、同じルーターなのに接続方法で挙動が変わってしまうんですね。
しかも、HUMAXのHG100R-02JGルーターは、設定画面が少しわかりにくいことがあります。
「ネットワークの詳細設定」など、ポート開放やDMZ設定のメニューを探すのに手間取る場合もあります。
Xでもよく見かけます。
「J」
「UPnPどこにあんねん… って30分迷子になった」
など、共感の嵐。
さらに混乱しやすいのが「二重ルーター問題」。
J:COMのモデムのほかに市販のルーターを追加で接続している場合、知らないうちに“ルーターが2段構え”になっているケースがあります。
この状態だと、PS5が2つの関所を通らなきゃいけないので、通信がうまくいかないことがあるんです。
例えるなら、郵便を出すときに2つの検閲所を通るようなもの。
最初の関所で止まるか、どこかで行き先がわからなくなるか──とにかく不安定です。
「有線で繋いだら安定するはずなのに、かえって変なことになる」なんて声もよく聞きます。
この場合は、市販のルーターを「ブリッジモード」にするか、J:でルーター1台に絞ると解決しやすいです。
そして最後の選択肢として出てくるのが、「DMZ設定」。
これは、特定の端末(ここではPS5)に対して、すべてのポートを開放する設定です。
いわば、「この子だけ特別扱いで、全ドア開けてあげてください」モード。
便利ではありますが、これには注意が必要。
DMZ設定をすることで、全ポートを開け放つことが可能です。
ただしこれは“家の鍵を全部開けっぱなしにする”ようなもので、セキュリティリスクが増えます。
PS5は比較的安全な機器ですが、システムソフトウェアを常に最新に保ち、PSNパスワードも強力なものに設定しておくことが大切です。
油断は禁物。
「DMZにしたらマッチングできた!」
という声もありますが、設定するなら自己防衛もセットで。
安心と快適のバランス、大事です。
さて、なぜ有線接続が弾かれるのか、その背景が少し見えてきたでしょうか?
次はいよいよ、初心者でもできる「具体的な設定方法」を、ステップごとにやさしく解説していきます。
初心者向け設定ガイド
「設定って聞いただけで無理ゲー」
「説明書開いた時点で挫折した」
そんな人にこそ、試してほしい設定です。
実は、PS5で「マッチングできない」「部屋が見つからない」っていうトラブル。
ちょっとしたネット設定で、驚くほど改善することがあります。
言葉がむずかしそうでも、やることは意外とシンプル。
ここでは、ネットに詳しくない人でもつまずかないよう、やさしく解説していきます。
PS5のIPアドレスを固定
まず、PS5に“住所登録”のような作業をしていきます。
ルーターに「この端末はここにいます」と伝えることで、通信の通り道が確保されます。
- PS5のホーム画面で「設定」を選択します。
- 「ネットワーク」 > 「接続状況」 > 「接続状況を表示」を選択します。
- 表示される「IPアドレス」「サブネットマスク」「デフォルトゲートウェイ」「DNS」をメモします。
- 「設定」 > 「ネットワーク」 > 「インターネット接続を設定」 > 「LANケーブルを使う」 > 「カスタム」を選択します。
- 「IPアドレス設定」で「手動」を選び、先ほどメモした情報を入力します。
- 「MTU設定」は「自動」、「プロキシサーバー」は「使わない」を選択します。
- 設定を保存し、接続テストを実行して接続が成功することを確認します。
この操作で、PS5に“固定の住所”が設定されました。
ルーターでポートを開放
次はルーターにお願いごと。
「この家のこの扉、ちゃんと開けといてね」って伝える作業です。
いわゆる“ポート開放”ってやつ。
言い方はむずかしそうだけど、やることは意外とカンタン。
HUMAX HG100R-02JGを使っている場合の手順です。
ステップ1:ルーターにログインする
まずは、PCかスマホのブラウザを開いて、
アドレスバーに「192.168.100.1」または「192.168.0.1」を入力してEnter。
※HUMAXの場合は「192.168.100.1」が基本です。
するとログイン画面が出てきます。
ログイン画面で「admin」「password」でログイン(初期設定の場合)
ステップ2:「ポート開けて」と伝える
ログインできたら、メニューから「詳細設定」→「セキュリティ設定」→「NATサービス」→「追加」この順に進みます。
すると、いよいよ“どの扉を開けるか”を入力する画面が登場。
項目はこんな感じです。
-
サービス名:何でもOK(例:「PS5」)
-
ホストIPアドレス:さっきPS5に設定した固定IP(例:192.168.0.200)
-
プロトコル:TCP/UDP 両方とも通す設定で
-
内部ポート/外部ポート:
– TCP:80、443、3478〜3480
– UDP:3478〜3479, 49152〜6553
ここ、数字だけ見ると混乱しがちですが、「PS5がこの番号のドアを使いたがってる」ってことなので、そのまま入力すれば大丈夫。
一見ややこしいけど、やることは“数字を書き込むだけ”。
保存後、必要に応じてルーターを再起動。
そして、PS5の「インターネット接続を診断」でNATタイプが“タイプ2”に変わっているか確認してください。
設定の反映と確認
入る
ここで「え、これだけでいいの?」って思う人も多いかもしれません。
ただし、うまく反映されてない場合もあるので、念のためルーターの電源を一度オフ→10秒待ってオンにしておくと安心です。
で、最後の仕上げ。
PS5の「設定」→「ネットワーク」→「接続状況」→「インターネット接続を診断」を実行。
オン
「なんか難しそう…」
と思った方も、ここまできたらあとちょっと。
たとえるなら、ネット回線という高速道路に「この車(PS5)だけ専用ゲート作ってください」って申請してるようなもの。
ドアを開けておけば、あとはスムーズに走るだけです。
少し手間はかかりますが、そのぶんゲームの世界がぐっと広がりますよ。
UPnPを有効にする(簡単な方法)
「ポート開放とかムリ」
「専門用語でもう無理」
となった方には、こっち。
UPnP(ユニバーサルプラグ・アンド・プレイ)という設定を有効にするだけで、PS5が必要なポートを自動で開けてくれるようになります。
- ルーターの設定画面に入り、「UPnP」を探す
- 「有効」にチェックを入れて保存
Xでも
「UPnPオンにしただけで繋がるようになった!神」
「設定いじってた時間返してくれレベル」
という声、多数。
これだけでNATタイプが改善することもあります。
DMZを使う(最終手段)
どうしても改善しないときは、DMZ(ディーエムゼット)という機能を使う手もあります。
これは「PS5だけ全ポート解放して特別対応する」設定。
ただし、“家の鍵を全部開けてる状態”なので、リスクはゼロではありません。
PS5は比較的安全ですが、システムのアップデートを忘れずPSNパスワードも強固にしておきましょう。
J:COMのIPアドレスを確認する
最後の確認ポイント。
J:COMの回線では、プライベートIPアドレス(例:100.64.x.x)が割り当てられている場合があります。
この状態では、ポート開放が効きません。
確認方法
- ルーター設定画面で「WAN側IPアドレス」を確認
- もしアドレスが「100」から始まっていたら、J:COMで「グローバルIPの割り当て」を相談してください
まとめ
Wi-Fiなら繋がるのに、有線はダメ。
その理由の多くは、「ルーターがちゃんと案内されてないから」。
設定さえ整えば、有線でもしっかりマッチングできます。
PS5でマッチングできない人こそ、“設定が原因”という目に見えない壁を疑ってみてください。
有線が拒まれるのではなく、「ただルールを知らなかっただけ」。
あなたのPS5は、ちゃんとつながる準備ができています。
あとは、扉を開けるだけです。