兵庫県姫路市の県立高校が髪形を理由に、3年生の男子生徒(18)を卒業生用の席に着席することを認めず、他の生徒がいない2階席に隔離していたという事件があった。
卒業式を前に頭髪検査で教師からは「髪が耳にかからないように」との指導があったそうです。
男子生徒は、日本人の母親と米国籍の父親を持つハーフ。
卒業式の前日、自らのルーツや髪質を踏まえて美容室で髪を編み込んでもらい、耳周りも短くし派手にならないよう美容師に相談し、染色や付け毛などはしていなかった。
当日の朝、複数の教師から髪形について詰問され、校則違反とされ生徒指導室で約1時間待機。
その後、式が始まっていた体育館に連れて行かれ、誰もいない2階席へ…名前を呼ばれても返事しないように念押しされたそうです。
卒業式以外はこの髪型にしていなかったのだから、卒業式だけこの髪型にしないといけない理由が分からない。
普段からその髪型なら学校側も認めたはず。
今回は兵庫県姫路市の高校の卒業式で起きた『髪型』の校則違反について考えたいと思います。
兵庫県姫路市の高校卒業式での髪型が物議
画像引用元 毎日新聞
これから髪型を細かく言われなくなるのに、卒業式のためだけにカットしてきた生徒も多くいたでしょう。
在学中から校則について訴えていたのなら理解出来るが、卒業式当日にこの髪型にして来られても学校側としては目立ちたい為にやっていると捉えてしまうと思うんですよね。
これを認めてしまえば、今後も卒業式当日なら校則を破っても問題ないと認めてしまう事になってしまうから。
髪質についても卒業式前に急に変わった訳でもないだろうし、それまで問題なかった髪型で卒業式に出れば良かったのではないだろうか。
卒業式当日、いきなりルーツがあるからこの髪型を認めろというのは強引な気がする。
もっとも、学校側の対応もまた強引だけど…
高校は義務教育ではないから、 そこに通いたければ校則に従わなくてはならないんですよね。
卒業式だから学校側もやや厳しい対応になったと思う。
他の生徒の父母が見て、どう思うかを考慮した結果ではないでしょうか。
ルーツを尊重すべき?
多くの人が疑問に思っているのは、男子生徒はなぜ普段からその髪型じゃなかったのか?ということ。
日本人の母親と米国籍の父親を持ち、父親のルーツである黒人文化では伝統的な、髪を編み込む髪形がルーツというなら、入学当時からその髪型をしていれば問題はなかったと思う。
それが出来なかったのは、少なくとも学校の校則ではダメだと親子で認識していたのではないでしょうか。
誇りがあるなら、受け入れてもらえるよう説明すべき
普段からその髪型を学校が認めてるのにも関わらず、卒業式に隔離された、というなら話はわかる。
だけど相談もなく、いきなりその髪型できたら隔離されても仕方ないかなと思う。
男子生徒も相談すれば、学校側に絶対反対されると分かっていたのではないでしょうか。
卒業式というハレの日に、自分のルーツに関わる髪型で出席したかったなら、事前に相談するべきだった。
学校には校則がある
最近は自由や権利を尊重する風潮があるけど、自分の都合の良い部分だけを歪曲して解釈している人が沢山いると感じてならない。
異文化理解に対する教育方法を
日本でも外国人が増えている今、こう言う事ってこれからも増えていくと思うんですよね。
宗教的な風習の違いとか…日本ではノーマルではないけど、その人達の尊厳もある。
そして学校や職場でも起こり得る事なんですけど、馴染みのない風習や文化を理解することが重要だと思う。
特に教育機関では単純に多様性で片付けてしまうより、歩み寄りと受け入れられる為に時間はかかるけど、お互いに学ぶ機会でもあると意識することも大切ですよね。
今回の件は、卒業式よりもっと前から両親と学校が話し合う必要があったと思います。
個人的に日本は多様性に乏しいと自分を正当化するのは自由だけど、相対的にSNSなどで日本の文化を批判するのはちょっと違うと思う。
最後まで読んでくれてありがとうございました。